【銀魂】働き兎の就職先は地球

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夜が明けた。
崩れた瓦礫の山で釣りをする男と艷やかな着物を着た男がいた。


「瓦礫の上で釣りとは。アンタもなかなか粋狂な男だね。三天の怪物殿。で、何か釣れたか？」
「ええ、安いエサのわりには。でも逃しましたよ。なんだが食すのが勿体なくなってしまって」


釣りをしていた男の返答に、艷やかな着物を着た男は愉しげに笑っていると、「やぁやぁやぁ」と呑気な声が聞こえてきた。



「楽しそうなお話してるじゃないですか。私も混ぜてくださいよ」


番傘を差した夜兎が一人、ふらりと現れた。夜兎の姿を見て、釣りをしていた男は目を細める。


「おやおや。こんな簡単に海賊が紛れ込むとは。江戸(うち)の治安は不安ですね」
「ほーんと警備体制しっかり見直したほうがいいとは思いますよ」


夜兎は釣りをしていた男の近くに置いてあったドーナツに手を付けようとしたが、白の番犬が威嚇してきたことによって食べることはできなかった、諦めて、夜兎は艷やかな着物を着た男に「うちの大将は元気ですか？」と聞けば、「自分で確認すればいいだろ」と返される。


「自分で聞いたとこで面倒くさいから聞いたのに。はぁ、いいや。これ、頼まれてたやつです」


夜兎は懐から紙切れを艷やかな着物を着た男に渡して、その場から立ち去ろうとすると、艷やかな着物を着た男は言った。



「お前さん、随分馴染んでいるな(・・・・・・・)」
「……それは褒め言葉ですか？」
「どっちだろうなァ」


艷やかな着物を着た男の発言に夜兎は嫌味ったらしく鼻で笑い返した。

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