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恋愛対象 ページ8

<宏光side>



どうしてこうなったんだろうか。



幼馴染ってのは、恋愛対象にならないんだろうか。



彩が俺を見てくれる日はこの先もずっと来ないのだろうか。



部活が終わっていつもはシャワーを浴びて帰るけど、今日の俺はそそくさと帰路に着いた。



しかも全速力で走って。



彩が廣瀬先輩に一目惚れをした瞬間を目の当たりにした俺には、彩に気持ちを伝えることなんて出来なかった。






あの日



中学の体育祭で彩が転んだ時も俺は走って保健室に氷を貰いに行った。



けど、校舎の裏で蹲る彩の隣にはもう廣瀬先輩が座っていた。



俺の持っていた氷水の袋からは雫ばかりが後悔とともに流れ落ちていた。









「彩っ!」



家に帰るとやっぱり彩は事故を起こしていた。



真っ赤に腫れた手首と今にも泣きそうな彩の顔が俺の目に入った。



昔からそうだった。



なんだか彼女を1人にすると、こうやって何かしら事故を起こして失敗してる姿が目に浮かぶ。



そんで俺はどうしようもなくなって彩の姿を探しては心配で、いつでもこいつのことを考えるようになった。



なのに、



「どう?惚れた?俺に」



「全然、笑」



だってさ。


ダメだこりゃ。




「てかさ、なんか焦げ臭くね?」



「ああっ!!クッキーー!」



彩がオーブンの方へ飛んでいった。



「お前まさか焦が……」



「うわっ、半分焦げてる泣」



「おい、人んちのオーブンでクッキー焦がすなよ笑 もうすぐ母ちゃんたち帰ってく…」



ガチャ──



「ただいま〜あらっ、いい匂いする…」



「おばさんごめんなさいっっ!!今クッキー焦がしちゃって…」



「母ちゃん帰ってくんの早くね?」



「そうなの、今日は残業少なく……あらっ、彩ちゃんこれどうしたのよ!」



母ちゃんが急に叫ぶから何かと思ったら、彩の火傷した手をみて驚いていた。



「いや、これは大丈夫です笑」



「大丈夫じゃないわよ〜ほら、こっち来て薬塗ってあげるから!」



一体母ちゃんは誰の親なんだ…とその光景を見ていると



「あんたは早くお風呂にでも行ってきなさい、部活帰りで臭いんだから」




と、追いやられてしまった。

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とも(プロフ) - こんばんは!いつも楽しみにしてます!リクエスト大丈夫ですか? (2020年3月22日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユナ | 作成日時:2020年2月27日 23時

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