君を大好きだ

2度目の恋も ページ37

朝になってまだ寝ている宏を見ていたら、昨日の一件が頭の中に蘇ってどうしようもなく恥ずかしくなった。





こうなったら宏が起きる前に朝ごはん作って、さっさと家でちゃおう…。





いつもはパンとかヨーグルトとかそんなんで済ます私だけど、頑張って朝ごはんを作った。





「あーあ、、」




魚は丸焦げだし、味噌汁はちょっとしょっぱいし…まぁ、これくらいは許して欲しい。




だって彼女いるくせにあんな風に甘えて……。


って思い出したらまた顔が火照ってきた。





私は急いでご飯を作り終えると、宏に1枚のメモを残して家を出た。









「おはようございます、渕野先生」



「あっ、おはようございます…」



顔を上げるといつもの中野先生の笑顔があった。




「昨日、間に合いました？笑」



「それが、あの人高熱で死にかけてました笑」



「ええっ、大丈夫だったんですか？」



あーやっぱり中野先生は優しすぎる…




「あの…中野先生」



「はい？」



「昨日はありがとうございました、本当に」




「いやいや、もうそんなんいいんですよ〜応援してますからね！笑」




中野先生がニカッと笑って言った。




宏に彼女がいることも、私なんてただの幼馴染だってことも、分かってる。





分かってる。


分かってるのに……





昔の思い出とか、隠してきた想いが今にも溢れ出てしまいそうで怖い。





彼は明日がこの小学校くる最後の日。





明日が過ぎればきっと、私たちは仕事仲間ですらなくなってしまう。





私の2度目の恋も、終わってしまうんだ。

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