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譲るって ページ30

(宏光side)



「譲る、って?」



彩がそう聞き返した時、誰もが二階堂の余計な一言を心の中で責めただろう。笑



なのに、そこで千賀がすかさず酔っ払って割り込んできた。



「そりゃあミツにだろぉ?俺はずっと2人が両思いだと思ってたんだぜ、え?違…っ」



「あーあー千ちゃんもやばいんじゃないの?」



なんとか千賀も玉に止められて口を塞いだ。



ったくなんてこと言ってくれたんだよ、2人とも。



すると机の端に座っていた彩が顔を真っ赤にして
「はははっ、なにそれ〜笑」と笑った。


酔ってるんだろうか。


それとも俺の気持ちに気づいて敢えて気づかなかったフリをしているのだろうか。



なんで俺は今こんなことで悩んでいるのだろう。



そう少しだけ苛立って、手にした酒をグイッと飲み干した。




それから数日後。



最近ははジムの職場で会議をしたり、サウナに行ったり、担当をしているジムの生徒のトレーニングをサポートしてすごした。






しかしそんな毎日を過ごしても、彩のことが頭から離れず、職場の人からも「最近なんか雰囲気が違いますね笑」なんて言われてしまった。







そしてついに、彩にメールをしてしまった。





«今日、暇?»





するとその1時間後に返信が来た。






«暇だけど、なんで?»



«飯でも行かね?»




«いいよ»



きたきたきたぁー!!




という訳で待ち合わせ場所に来たわけなんだけれども。



「ごめん、仕事長引いて…」



「あ、お疲れ。ごめん急に飯なんか誘って」



「ううん、全然。って言いたいところなんだけど、今日忙しすぎて疲れちゃって笑」



確かに先週とは打って変わって、彼女の顔がげっそりしていた。



「じゃあさ、もし良かったらなんだけど、俺んち来る?笑 少しなら飯作れるからさ」



「へ……?ひろん家?……でも、、」



「昔よくきてただろ?幼馴染の俺の家笑」



「そ、うだけど…」



やっぱり急に誘っちゃまずかったかな?



俺は何故か緊張して息を飲んだ。




すると



「じゃあ、お言葉に甘えて笑」



と彼女がはにかんだ。

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とも(プロフ) - こんばんは!いつも楽しみにしてます!リクエスト大丈夫ですか? (2020年3月22日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユナ | 作成日時:2020年2月27日 23時

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