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切ない ページ20

卒業式も終わり、ついに明日は私が引越しする日だ。



ピロン🎶

スマホがなって画面を見ると宏からの電話だった。

「窓の外みて」
「えっ?」




窓の外?




急いで部屋の窓を開けて見下ろすと、外には宏が立っていた。


「宏?!」

「はっはっは笑 びっくりした?1回やってみたかったんだよね、こーゆーの笑」

「何それ笑 確かに、私も憧れてたけど笑」

「明日俺さ、最後のサッカーの試合があるんだ」

「試合?……あ、外部で入ってたチームの?」

「うん、だから俺明日行けないんだ。お前の見送り」

「そっか…あっ、全然そんなんいいんだって笑 別に永遠の別れじゃないし」

「まぁ、な笑」

「ねぇ、電話だとアレだし、私下降りる…」

「いや、来なくていいから」

「なんでよ」

「余計に帰りづらくなるだろ?」

「……だね笑」

この時私たちはお互いの気持ちをわかっていたのかな…。

「なぁ、彩があっちにいっても俺ら変わんないよな?」

「変わんないよ、きっと」

「まぁ、お前はもっと女らしくなった方がいいのかもな笑 朝ちゃんと起きて、夜遊びしないで帰ってきて…」

「何よ笑 宏までお母さんみたいなこと言わないで笑 宏こそチャラチャラしてると女の子に嫌がられるよ?笑」

「俺のどこがチャラいんだよ笑 いいよ別に、女の子に嫌がられてもお前いるし」

「え?」

「あ?ううん、何でもない」

「ねぇ、大学行って私に彼氏出来たらどう?」

「…うーん、どうって…わっかんない笑 でも、彩はそのままでいればいい人に出会えるんじゃん?」

「なぁにそれ、テキトーだ笑」

少し、いや、ものすごくドキドキして聞いたのにはぐらかされちゃった。

ねぇ、宏は私のことどう思ってるの?

昔も今も、これから先もずっと幼馴染のままなのかな。

「宏、」

「ん?」

「大学卒業するまでは私に連絡してこないで」

「えぇ?なんで」

「宏がいると、私多分甘えちゃうからさ笑」

「……そっか、分かった。…その代わり」

「その代わり?大学卒業したら絶対逢いに行くからな?」

「…うん、待ってるね」



今の私が彼に伝えられる全てはこれだけだった。



「あぁ、絶対迎えに行く」



そして彼が私に伝えられる全てもこれだけだったのかもしれない。



私たちはお互いにこの時、切ない感情を抑えていたんだ、きっと。



「おやすみ」

「うん、バイバイ。おやすみ」

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とも(プロフ) - こんばんは!いつも楽しみにしてます!リクエスト大丈夫ですか? (2020年3月22日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユナ | 作成日時:2020年2月27日 23時

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