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素直に喜べないのは ページ19

2月の終わり。

やっと私の進学先が決まった。

行く先は第1志望の地方の大学。


学校へ行くと久しぶりにみんなと会えた。

「太ちゃんおはよう〜」

「おはよ…って彩じゃん、久しぶり!」

「あや、おっはー」

「あれっ玉ちゃんも久しぶり〜」

「ね、全然会ってなかったもんね笑 あれ、みつは?」

「え、宏まだ来てないの?」

「前は彩と一緒に来てたのにねぇ?てかさ、彩大学どうだった?!」

「それ俺も聞きたかった!笑」

「んー……合格っ!」

「おおっー!!」

「すげぇ!やっぱ彩なら行くと思ってたわ!」

その時宏が廊下から姿を現した。

「なんだ盛り上がってんな笑」

「お、北ミツいいとこに来たじゃん!彩第1志望受かったんだって!」

「おぉやったじゃん!やっぱ俺の幼馴染は違うなぁ〜笑」

なんだろう、この気持ち。

行きたかった大学なのに、ずっと目指して頑張ってきたのに、宏の顔を見たらなんかモヤモヤして

私だけが素直に喜べず、何故だかその場から走って逃げてしまった。

廊下を走って突き当たりまで行って、階段を駆け上がって屋上に着いた。



うずくまって。どうすることも出来なくて、

そしたら屋上に誰かが駆け上がってきた。

「あや、」

「太ちゃん…」

「大丈夫か?」

「大丈夫って、どうして?」

「我慢してるんじゃない?自分の気持ち隠して」

「我慢…?」

「好きなんだろ?北山のこと。好きだからあいつと離れて地方に行くのがだから…」

「なんで、もっと早く気づかなかったんだろう泣」

私の目から涙が溢れて止まらなかった。

「いいよ、泣いて。今なら誰も来ないから」

太ちゃんはいつから知ってたのかな。

驚くこともなく私の気持ちを先に知ってたみたいに包んでくれる。

「私っ、宏が私にしてくれてたこと、何も見えてなかったの。でもね、この1年で宏のこと好きなんだって分かって、すっごく苦しくて…っ泣」

「でもね、言えないの…宏にはここで頑張って欲しいし、私も新しいところで頑張りたい。だから、この気持ちは今は、っ…泣」

「そっかそっか…悩んでたんだな、これは彩の問題だし、気持ちを伝えるかどうかは彩の自由だから俺は何も言わないよ。でも、今はさ、お互いの結果を喜ぼうよ、な?笑」

「う"ん…泣」

「ほら、涙拭いて下戻ろ?笑」

「うん、笑」


私はもう決めたんだ。

もしもいつかきっと、気持ちを伝えられる日が来たらちゃんと言えるように、今を、これからを思いっきり楽しく過ごすんだ、って。

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とも(プロフ) - こんばんは!いつも楽しみにしてます!リクエスト大丈夫ですか? (2020年3月22日 0時) (レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユナ | 作成日時:2020年2月27日 23時

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