あの日の真実 ページ12
｢あの日はごめん。本当に悪かったと思ってる｣
｢先輩…｣
｢いや、実はさ彼女のこといろんな人に隠してて、彩と同じような手紙をくれた人には友達に代理で受け取りに行ってもらってたんだ。最低だよな、俺｣
｢……最低ですよ、ほんと。先輩は私が初めて好きになった人だったんです。だから、だからっ
……｣
言いたいことがいっぱいあるのに、喉に詰まって出てこない。
その時だった。
｢あの日、めちゃめちゃ殴られたよ笑｣と先輩がいった。
｢え…？｣
｢北山？とかいうやつにすげえ殴られてさ｣
｢宏が、？｣
｢『あいつがどれだけあんたの為にチョコ作ったと思ってんだよ！火傷までして緊張しながら手紙も書いて、そんなアイツの気持ちすら聞いてくんねぇのかよ！』ってさ。｣
｢それで気付いたんだ、俺がしてしまってた過ちに｣
嘘だ。そんなはずない。
宏が人の事殴るなんてない。
大体そこまでするような人じゃないはずなのに。
｢本当に宏が殴ったんですか？｣
｢そうだよ笑 『どうせアイツはあんたに言いたいこと言わねぇだろうから俺が教えてやるよ』って。そんで後から藤ヶ谷が止めに来たんだ｣
先輩の顔をよく見ると、確かにまだ顎の辺りに傷跡があった。
｢ごめんなさい、私…｣
｢いや、謝るのは俺だから。ごめん、本当に。でも、渕野が俺のこと好きでいてくれたなんて嬉しかった。｣
｢先輩、卒業してもバスケ頑張ってください。先輩はバスケしてる時が1番カッコいいですから笑｣
｢あぁ、続けるよ。渕野も元気でな？｣
｢はい笑｣
あれ、今私笑えてる？
口角上がってる？
気づけばさっきまで喉にあったことばが全部消えていた。
そして先輩の背中を見送りながら素直に言えた。
｢バイバイ、先輩｣
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とも(プロフ) - こんばんは！いつも楽しみにしてます！リクエスト大丈夫ですか？ (2020年3月22日 0時) (
レス) id: 1f79981bd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユナ | 作成日時：2020年2月27日 23時
