【 躑躅森盧笙 】 あ が り 症 の 担 任 に 【 男主 】

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病室で一日中ぼーっとし、偶に病院内を徘徊したり庭に出たりして過ごしてた。
もうそろそろ面会時間も終わる

そんな時やった

扉がノックされた。
『どーぞ』と返事をすれば、先生でも無く、クラスの人でも無く、身内でも無く。

「どーも〜！」

入ってきたのはあの大人気のお笑い芸人、白膠木簓。

『…えっ…』

「なんでそんな間抜けな面してんねん…！って聞いとる？おーい、聞こえとる？」

今日もお笑い番組を見てた。
テレビの向こう側やった人が今目の前に、そして俺に話しかけてきてる

前道端で盧笙先生とおった所は見た。

でもこんな至近距離や無かった

『え、ちょ…なんでささ、白膠木簓がっ…』

「んー？なんか知り合い…ってゆーてももう分かっとるか
盧笙が最近ほんまに元気無いねん。せやから来てん」

『意味が分からへん…』

「盧笙スマホのメモにここの号室メモっててん！んふふ、俺が来たことは内緒やで、なっ？」

糸目の白膠木簓がゆっくりと目を開け笑いかけてくれた
いっそう好きになった。
盧笙先生一筋やけど、やっぱり白膠木簓もかっこええねん。

それからはゆるゆると趣味の話とか、盧笙先生の話とか、解散の話とか喋って聞いて。

解散の話の時は白膠木さん悲しそうやったから話題を直ぐに変えたけど。

そして面会時間終了間際

俺はひとつの質問を白膠木さんに問う。

『白膠木さんは、盧笙先生の事好きなん？』

見ている限り、俺が盧笙先生の話をしてる時も白膠木さんが話してる時もなんかちゃうねん。

俺がなんで秘密にしとったか、なんて話の時は普通に頷いてくれてたんやけど
盧笙先生の話になった途端目の色変わるし、嬉しそうに頷いたり話すし

「…まぁ…元相方って面でも好きやし、そっちの意味でも好きやで」

その答えに冗談はなく、真面目に答えてくれた

『盧笙先生人気やもんなぁ…』

何故か胸が苦しくなった
俺は2人が結ばれるのが分かるから

盧笙先生を見てても、白膠木さんを見てても、好きなんやなぁってのが伝わってくる

「Aくんは居らへんの？好きな子とか。ササちゃんにだけ教えてーや♡」

『…もし、盧笙先生やってゆーたらどないします？』

少し悪ふざけでそう答えてみた。
するとさっきまでニコニコ笑顔やったのが一瞬にして消える

…あぁ、地雷踏んだか

「…それって＿」

『んふふ、冗談に決まってますやん。そんな真面目に受け止めんと流さなあかんで、白膠木さん』

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