花言葉に乗せて【短編集】

イカリソウ:sgi ページ5

今思えば、Aははた迷惑なやつだった




『駿貴〜、勉強教えてよ〜！！』

sgi「ちょっと待って、今行くから」

『今すぐ来てよ〜、わかんないの』





自分勝手で人頼み







sgi「A〜、俺のアイス知らない？」

『あぁ〜、食べちゃった！ごめんごめん笑』

sgi「はぁ！？俺が食べたくて買ったのに！」






図々しくて詫びが軽い

しまいには...







『駿貴ってオカン的な感じだよね〜』

sgi「Aのせいだろうが」

『なんで私のせいなのさ〜』








全くの無自覚である







でも、女の子らしい所も少しあって







sgi「痛った！指切れた...」

『もう〜、何してんの？』
『ほら、絆創膏』

sgi「おう、ありがとう」






可愛い柄の絆創膏を常備してるとこ







『今日ね、現代文で"告白"についてやったよ』

sgi「告白？」

『そう！例えば、"月が綺麗ですね"とか？』

sgi「A顔真っ赤。面白すぎ笑」

『これ言うのめっちゃ恥ずかしいんだよ？』

sgi「A」

『何？』

sgi「死んでもいいわ」

『もう〜、バカっ！！』









こんな遠回しのセリフでも照れるとこ









とにかく、嫌なとこも良いとこも含めてAのことが好きだった








その気持ちを伝えられずに大学まで来た





あれから連絡を取っていなかったので、モヤモヤしていた

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