【ポケモン】ポケモンの私と、人間の貴方と *second* 【名前固定】 (ページ12)

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第六十話ねこふとんページ12

元の世界に戻りジムに帰ると、イオさんがニコニコ(ニヤニヤとも言う)とした顔で私を見て来た。
てっきり怒られるものとばかり思っていたから、少し驚いた。

「良かったですね、恋人と一緒にいれて」

耳元でボソリと呟かれると、顔から火が出そうなほど熱くなる。
こういうものは他人から言われると何故だか妙に恥ずかしい。

さあさあ、早く寝て明日に備えてくださいね。そう言われながら背中を押され、私はベットに入った。
今日は少しはしゃぎすぎたのか、すぐに眠くなって寝てしまった。

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「キモリ！こっちこっち！」

クリーム色の長い髪を一つに結んだ少女が、キモリと一緒に花の中を走っていく。

(ああ、これは私の夢か……懐かしい)

此処は何年も前のカミデタウンだ。
まだ両親が生きていて、ただ色々な所を走り回っていた。

森の中に入ると、綺麗な光が周りを包んだ。

「なんだろうこのひかり……あっ！ポケモンがたおれてる！キモリいこ！」

「キャモ？キャモキャモ！」

「みたことないポケモンだなぁ�・あれ？けがしてる！」

ゴソゴソとポケットから絆創膏を取り出すと、ペタペタとセレビィの傷に貼っていく。

「よしっ。ポケモンさん、もう大丈夫だよ！」

そう言ってもなかなか目を覚まさないので、頭に？を何個も浮かばせながら家に連れて帰った。

その後、目を覚ましたセレビィに好かれて、キモリと一緒に私の隣にいてくれた。

子供の頃、自分は思い付くと即行動！といった感じの子供だった。
だから一日中湖を眺めたり、ポケモン達を家に連れて帰ったりしていた……ポケモン達を家に連れて帰るのは余り変わってないが。

ああ、まだギーラ様に沢山話したい事があるなぁ……子供の頃は失敗ばかりだったから、かなり色々な話がある。
また今度、ギーラ様を私の家に呼ぼう……私がいるうちに、楽しい事を……

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『幸せそうな顔だな』

小さな手で寝ている主……クシナダの顔を撫でる。隣にはジュカインもいて、寝ているクシナダを見て微笑んでいる。

『ジュカイン、お前はギラティナの事をどう思う？』

一番長く一緒にいるのだ、何か思う事もあるだろうと思い聞いてみると、少し黙った後静かに呟いた。

『クシナダが幸せなら、それでいい』

幸せ……頭のいいジュカインなら、あっという間の事だとわかっているだろう。
あの方に頼めばあるいは……。

其処まで考えた所で、クシナダが起きた。