【ポケモン】ポケモンの私と、人間の貴方と *second* 【名前固定】 (ページ17)

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第六十五話　シュランページ17

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私はテレパシーを使って、ニャスパー達の話を聞いた。

ふむ、やはりジムで忙しくなっていたのか。それはまぁ、しょうがない。
それが彼女の仕事なのだから、私は止めるすべもあるはずがない。

でも、ずっとしばらく会えなくて寂しい気持ちをしていたのはお互い一緒。
久しぶりに街に出る機会も出来たし、クシナダ様に会いに行こう。

「そうか。それでは、私がクシナダ様の方に出向くとしよう」

『そうですか！』

『ぎーらさま、ぼくたちがおうちに、あんないします！』

ニャスパー達はそう言って、私の腕の中で手足をパタパタさせる。
クシナダ様がいる、あの街までの行き方はもう覚えているから、案内などはいらないし、ニャスパー達の案内は、案内とは言えない案内をするもので、苦笑してしまった。

***

少し歩き、森から出た。ニャスパー達はすっかり大人しくなった。片割れの方はもう眠ってしまったようだ。

「ニャスパー、もう直ぐでクシナダ様の家に着くからな」

そう言うと、ニャスパーは嬉しそうな顔をして「にゃー」と嬉しそうに一鳴きする。私はついつい顔が綻びそうになって仕舞いそうになる。

さて、クシナダ様のいる町に着いたは良いものの、家が分からない。どうしたものか。ニャスパーならわかるだろうか？

「ニャスパー、クシナダ様の家、分かるか？」

『わかります！』

ニャスパーはそう言って、クシナダ様の家へと案内する。クシナダ様の家は分かるのか。そんな事を考えながらニャスパーの言う通りに道を歩くと、一つの家にたどり着く。私はその家のドアをノックする。
ドアから出てきたのは、クシナダ様のポケモンのジュカインだった。

「ジュカイン、私をクシナダ様がいる所に案内してくれないか？」

そう言うと、ジュカインはコクリ、と一回頷き、家の中へ招き入れた。そして、一つの部屋に行きつく。ノックしたあと入ると、クシナダ様はベットで寝ていた。顔が赤い。どうやら風邪らしい。

「クシナダ様……」

私がそう、一声かけるとクシナダ様は薄らと目を開け、ゆっくりと微笑んだ。

「ギーラ、様……。着てくれたん、ですね……」

「はい。ニャスパー達に連れられて」

「そう、だったんですか……。よかったぁ……」

「それでは、しばらく寝ていて下さい。大丈夫、私が傍に居ますから」

私がそう言うと、クシナダ様は安心したのか、静かに目を閉じ、眠りに入った。