思い出と亡き顔 ページ8
『懐かしいな』
誰もいない部屋で1人、呟く。
“前世”
トントンは嫁を持って幸せに亡くなったし、ゾムはあの国が後輩達に引き継がれるのと同時に安心したように眠ったし、コネシマは戦争中部下を守ろうとして若くして息を引き取り、グルッペンは国を息子に引き継がせた後静かに亡くなったし、ロボロも情報管理を息子に引き継がせ亡くなり、ひとらんはずっと独り身で動物と一緒に生涯を終えた。
俺はどちらかというと早めに死んだからこれぐらいしか知らない。
兄さん、とやらにも結局会えないまま死んだ。
…俺はというと、独り身で何も出来ないまま戦争で死んだ。せめて恋人は欲しかったなぁ。
そんな事を思い出しているうちに時間は18時。
ゾムの飯を作らないと。
階段を降りキッチンへ向かえばイノシシのように突進してくる黄緑の影。
『う゛ぇはっ…』
zm「なんやその声！ほんまに元軍人なんか？」
『今は普通の男子高校生やし…お前が体力バケモンなだけや』
未だ腰に腕を回し離れないゾムを放ったらかしにして料理に取り掛かる。日常茶飯事やからもう慣れてもうたわ。
『ゾーム、そろそろ離れてくれませんかねぇ』
zm「嫌や！」
今日はいつにも増して甘えたがすごい。
まぁ可愛ええんやけど、、火を使うからそろそろ離れて欲しい所存ではある。
『はぁ…早う離れへんと襲うで』
zm「んぇ、！？」
悪戯のつもりで言えば、顔を真っ赤っかにして離れるゾム。フードの隙間からは真っ赤な顔が見えて可愛ええ。
まぁ冗談やし、男を襲うなんてことはしないが。
『良い子やな、んじゃご飯できるまで待っとってな』
zm「…襲ってくれへんの？」
『っ、え？』
脳がフリーズする。赤面+上目遣いされてフリーズしない奴は居らん。
zm「っはは、冗談やって！お返しや！」
とケラケラ笑うゾムにほっと胸を撫で下ろす。
もうちょっとで俺変な方向に目覚めるかもしれへんかった。
『はぁ…イタズラも程々にしてや〜…。』
すまんすまん、と軽く謝るゾムに反省の様子は全く見られない。
まぁそんな所もゾムらしくてええんやけどな。
『ほら、飯食うで』
zm「やったー！」
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しぃ(プロフ) - もるさん» ありがとうございます〜！頑張ります！ (2020年5月11日 21時) (
レス) id: 789ee53c27 (このIDを非表示/違反報告)
もる - なんだ…ただの神作者が書いた神作品か…。しぃさん頑張れー！ (2020年5月11日 17時) (レス) id: f2ac89ca63 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - しゅまぁさん» コメントありがとうございます！嬉しいです…！禿げないでください笑 (2020年5月10日 8時) (レス) id: 789ee53c27 (このIDを非表示/違反報告)
しゅまぁ - コメント失礼します！この作品禿げそうになる程面白いです！！更新楽しみです！更新頑張って下さい！！！(・*・) (2020年5月9日 21時) (レス) id: 747155de06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃ | 作成日時：2020年5月9日 16時
