退屈 ページ3
少しだけ遠くで担任の声がする。
でもそんな声は今の俺には雑音にしか過ぎなかった。
幸い後ろの方の窓際の席だったこともあり、校庭で元気に体育の授業を受けるゾムを見る。
普段外さないフードを外し、明るい茶髪を靡かせ走る姿に目を奪われた。
ゾムの兄でありながら俺はイタズラをする姿ばかり見ている気がする。だから新鮮で、何も考えずただぼーっと眺めていた。
『…ぁ』
ふと、ゾムが此方を見た。
俺に気づいたのか大きく手を振り子どものような笑顔を見せるゾムに、俺も手を振り返す。
がんばってな、と口パクで伝えれば変な顔をしてうしろ、と口パクで返される。
何や？と後ろを見れば、呆れたようなよく分からない顔をして鼻を抑えた先生が居った。
「私は同性愛に偏見など無いが、今は授業に集中しなさい」
『…ぁ、いえ、すみません、弟っす…！』
そう言えば、ゴホン、と大きな咳払いをして無言で授業に戻っていった。さては先生腐男子だな。
なんてくだらない事を考えながら俺も勉強に集中する事にした。
…何故か、隣の席からの視線がすごかったが。
「今日はここまで。」
その声に現実へと引き戻される。
また集中したはいいものの気づけばまたぼーっとしてしまっていた。
『っ、ふぁあ…』
陽はいつの間にか沈んできて空は茜色に染まっていた。部活に行く人達は楽しげに会話しながら教室を出ていく。
特に俺はしている部活もなく、帰ろうとした。
？「だーれだ！」
その声とともに目の前を手で塞がれる。
こんなの声でわかるわ。
『ゾムやろ、わかっとるわ』
zm「えぇ〜、つまんな。」
『で、何しに来たんや』
そう聞けば、ニヤニヤしながら俺の手を掴んだ。
zm「イタズラに付き合ってや！」
『…はぁ、程々にな？』
恒例行事のようになっているゾムのイタズラ。
小さい頃から同じようにゾムのイタズラに付き合っていたが、これがなかなか楽しいんや。
zm「シッマ〜！！エミさんどこか知らん？」
今回のターゲットはエーミールらしい。
kn「図書室ちゃう？知らんけど。あ、Aちょっと来てや」
『おっけい。てことでゾム、程々に楽しんでな』
ゾムに手を振り、コネシマの隣を歩く。
背たっけぇなぁ。。
そんなことを考えながら歩いていると、一番端の空き教室まで来てしまった。
『ここで何すんの…？』
少し黙った後、コネシマが真剣な表情で口を開く。
kn「俺、幹部の時からずっと言えてなかったことがあんねん」
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しぃ(プロフ) - もるさん» ありがとうございます〜！頑張ります！ (2020年5月11日 21時) (
レス) id: 789ee53c27 (このIDを非表示/違反報告)
もる - なんだ…ただの神作者が書いた神作品か…。しぃさん頑張れー！ (2020年5月11日 17時) (レス) id: f2ac89ca63 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - しゅまぁさん» コメントありがとうございます！嬉しいです…！禿げないでください笑 (2020年5月10日 8時) (レス) id: 789ee53c27 (このIDを非表示/違反報告)
しゅまぁ - コメント失礼します！この作品禿げそうになる程面白いです！！更新楽しみです！更新頑張って下さい！！！(・*・) (2020年5月9日 21時) (レス) id: 747155de06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃ | 作成日時：2020年5月9日 16時
