遊獣浮男ボーイ【Colon】

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貴方side

ころんくんの家は意外と綺麗だった

男の人の一人暮らしなんて、もっと汚いと思ってたのに


でも、綺麗というより家具が少ないという感じ…？





あ、さん付けと敬語は辞めてって言われたからくん呼びになった

ていうか、くん呼びなんて、久しぶりすぎる…


今の会社ではタメで話せる友達もいないし(陰キャな訳では無い。断じてない。)



唯一、私が彼氏以外でくん呼びしてたのは彼だったなぁ…





でも、今は会ってないし






こ｢あ、ここ座っといて。準備してくる｣



『うん、分かった』




そう言ってころんくんは、部屋の奥に行ってしまった

それが、少し寂しかったり、寂しくなかったり





…え？お前酔ってないだろって？




私は特殊な体質で、すぐに酔いが覚めるんだよ

まぁ、完全に酔いが覚めた訳じゃないけど





だから、これまでも酔った勢いで〜とかは一切ない

逆に悲しくなるよね、ここまできたら





そんなことを考えていたらころんくんが帰ってきた


その手には、大盛りのポップコーンとチュロスとジュースと…





いかにも、怖そうなタイトルをしたDVDを持っていた






こ｢お待たせ〜って、顔色悪いけど大丈夫？｣





『あ、大丈夫…なんだけど、、、その映画って…』




こ｢大丈夫ならいいんだけど…



これ？これはホラー映画だよ。見たら分かるでしょ？｣



『え……』



自分の顔が青ざめるのが分かった

ホラー映画なんて苦手中の苦手

というか大嫌い


ホラーゲームなんて以ての外

お化け屋敷もお化けに会う前にリタイアするほど





しかも、その辺の可愛らしい女の子の叫び声じゃない


キャー！！


なんて可愛いもんじゃない




ぴぎゃぁぁぁああああああ！！！！

ぐぇええええええ！！！！



とかいう、とてもじゃないけど女と思えない叫び声だ

それをころんくんの前でするなんて恥ずかしすぎて死にそうだ。いや、死ぬな






ほんとに、キャー！！なんて漫画の中だけと思え。そんなのはねぇ。夢を捨てろ世の中の男共






こ｢あ、もしかしてホラー無理だった？？

まぁ大丈夫！僕がいるし！






じゃ、見よっか！｣






そう言って彼は不敵に笑った

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