検索窓
今日:1 hit、昨日:18 hit、合計:1,378 hit

ここはどこ?あなたはだれ? ページ8

*

久しぶりに、深い夢を見た。

ソノオの花畑の中、奥の奥にシロナさんの後ろ姿がある

『おいで、ヒカリちゃん。』

振り返りゆっくりと手招きされたため、返事をしてシロナさんのいる方へ向かおうとした。

けれど足元の花達が絡まりついて中々離してくれない

『ヒカリちゃん?来ないの?』

違うんです、前に進めないんです

必死に足を動かしていると、周りに霧が立ち込めていって、シロナさんの姿が完全に見えなくなってしまった。

「どうしよう…そうだきりばらい」

そう腕につけて入るはずのポケッチを起動しようと腕の方へ目をやると、いつもはノースリーブで露出しているはずの肌か紺色の分厚い生地で隠れていた。

「あれ…なにこの格好…わたしこんな服着ないのに…」

段々と濃くなっていく霧はわたしを包み込み、ついになにも見えなくなってしまう。

………


真っ白な世界をがむしゃらに走っていると、知らない土地に着いた。昔を思わせる町並みはやけに現実味を帯びていない。

『こんにちは。どうして戻ってきたんですか』

知らない人。知らない人影がぬったりとこちらへ寄ってくる

「ここはどこ?シロナさんはどこに行ったの…?」

『彼女はもういない。残念だけれどね』

真っ赤な君の悪い空の中、人影は愉快そうに揺れていた

『可哀想に。貴方は今私の力を欲している』

『貴方は逆らえない』

あはははは








「あの、ヒカリさん。魘されましたけど大丈夫ですか?」

はっと目が覚め、辺りを見渡す。近くにはウォロさんが心配そうに覗き込んでいた

「はぁ…あ、あはは、良くない夢でも見てました」

「汗酷いですよ、これ使ってください。ではジブンそろそろ仕事に行きますので!」

渡された手拭いを受け取り、首元を触れてみると湿気った感覚が指を伝ってくる

なんだったんだろう…



*



「なぁ、流石に他人の男の家に泊まり込むのはどうかとおもうぞ…それとも……いやこんな話を女性相手にするのは野暮か……?」

いつものようにイモモチを頬張っていると、テルくんにそんな事を言われた

「ヒスイって意外と積極的なんですね」

「なっ、博士違いますから!」

…?寝泊まりしただけだよ

なんでテルくんがそんな顔赤らめてるのは分からない。

「あっ昨晩おかゆ作ってくれました。美味しかったです」

「お前なぁ〜…」

とても大きなため息をつかれた。


そういえばシロナさん、ちゃんとお部屋の掃除してるかなぁ

準備運動、万全に。→←優しいおかゆ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
10人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ももすけ(プロフ) - ひなさん» やったー! (1月8日 0時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 好きです... (1月7日 22時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ももすけ | 作成日時:2024年1月5日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。