検索窓
今日:6 hit、昨日:18 hit、合計:1,383 hit

優しいおかゆ ページ7

ぱちぱちと揺れる焚き火を眺めながら息を一つ漏らす

ちゅんちゅん飛んでいるひのこは空の星のように綺麗だ。

真っ白なキャンプの中で寝そべるもなかなか寝付けない。

どうしようかと悩んでいると、ふと昼に言われたことを思い出した。

『夜は暇なので』

暇…

でもでも!あればお世辞的なもので迷惑かもしれないし…

……

話を聞いてくれたあの時。あの時は寂しさを紛らわす事ができた

ウォロさんはシロナさんじゃないの。決してぽっかり空いた穴が埋まることはないの。

でも

寂しい。そっくりなだけだけ。けれどそれでもいいの


「フクスロー起きて、今日はムラに行こう」

「ふぽぉ…」




*




「ちょけちょけ」

「ぷりゃぁ」

ウォロさんのトゲピーとわたしのトゲピーが仲良さそうにくるくると回っている。楽しそうだ

「すみません、いきなり訪ねちゃって」

「いえいえ。夜食は食べました?」

結局寂しさに負けてウォロさんの宿舎へ訪ねてしまった。

ふるふると頭を横に降れば、優しい色の粥が出てくる

「すみません、ジブンあまり料理は得意でないので」

「最近イモモチしか食べてなかったので。お口に優しいです」

口に含んだ粥はとても刺激が少なく食べやすい。物足りないかと言われればそうだが簡単に食へありつけないのだ

「ジブンは少しやることあるので。食べ終わったら食器は放置しててください」

なんて言って部屋の奥の作業台のような所へ向かっていった。髪は降ろされており余計シロナさんに近い見た目だ。

「……ふふ、でもシロナさんのほうが髪の毛ふわふわしてるなぁ。」

シロナさんは毛先がそこらにぴょんぴょん飛んでいるけれど、ウォロさんの毛先はまっすぐに伸びている。ちゃんとお手入れしてたりするのかな

「ん、フクスローも粥食べる?美味しいよ」

「くろぉ!!ぷく」

ふーふーしてから粥の入った匙を渡すと、ゆっくりと口に含み始めた。

トゲピーはもう疲れちゃって寝ている。卵のように丸まっていた

ここはどこ?あなたはだれ?→←近づく心臓



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
10人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ももすけ(プロフ) - ひなさん» やったー! (1月8日 0時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 好きです... (1月7日 22時) (レス) id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ももすけ | 作成日時:2024年1月5日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。