【pkmn】ヤンデレトレーナーに愛されてみよう続々 (ページ7)

今日:42 hit、昨日:61 hit、合計:39,916 hit

" ページ7

たすけて…！ほんと、お願い！

だって、腕の力が強いんだもの、痛いまである

わたしの髪を荒らすその手の大きさにゾッとした

あの時、どうやらカキツバタさんはわたしの後をつけてたそうで

わたしが気づいてなかったからって無言だったらしい

………

タロさんがカキツバタさんに話しかけた時

後ろを向いた瞬間、一瞬だけ見えた表情。

わたしに掛けてくれたあの優しい笑顔とはかけ離れてた

まさしく竜のような目で

獲物を狙っているガブリアスのような目つきだった。

「キョーダイ」

そう言われた瞬間、初恋とかそういう感情は消え失せた

恐怖だけ、残ってた

他の人に気づかれないようお腹に腕を回された

『あいつ、何考えてるかわかんないのよ！絶対裏とかあるわ！』

同じキタカミ出身の先輩に言われたこと。最初はあんな笑顔する人が裏なんて、ありえない。そう思ってた

「いい加減にしてください！Aさん嫌がってるじゃないですか」

ひい、ひい

よかった、タロさんが助けてくれた

お腹に回された腕。

わたしの胃をぎ、と握りしめて千切ろうとする手のひら。

なんで？なんでそんな事するの？何を考えてるのかわかんないよ

「すまんすまん、ちとやりすぎた」

ああ、あの時と同じ、わたしが惚れた優しい笑顔

「こじゃあ…？」

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

掴んだとき優しい体温と共に、ごぷ、ごぷ、と胃酸の回る音がした。

あんな小さな人形みたいなやつにも生命を感じさせる"モノ"があった

生きてるんだ…って

ほんと、興味本心でやったことだけれど

あそこまで顔赤らめるやつなんていなかったから

『えへへ…カキツバタさんみたいに強くなろーね』

あの瞬間、なんだか糸がひとつ切れるような気がした