【pkmn】ヤンデレトレーナーに愛されてみよう続々 (ページ44)

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ざっくざっく、雪を踏みしめるたびにラプラスたちのことが思い浮かぶ。

あの子達、素直で可愛かったなぁ…

しかし今回は割と人生が賭かっているため惜しい別れだ。

君たちのことは忘れないよ…！

ぎゅぁ

ん…？

なんか聞こえたような

「ぎゅばぁ！！！」

突如大きな咆哮が聞こえたため上へ頭を上げると、野生では生息していないリザードンが頭上へ羽ばたいていた

……私は察しがいいんだ。このリザードンが誰の子かなんて一瞬で理解する。

「………！」

案の定、赤の少年がリザードンに乗ってこちらへ吹っ飛んできた。あーあ…

リザードンから降りるでもなく、低空飛行で私を掴んだあと、リザードンはそのまま上空へ上がってしまった

途中でなんとかイノムーをボールへ仕舞えたのが不幸中の幸いだっただろうか…

「………」

突風と雪のせいでありえないほど寒い。肌が乾燥してひび割れしそうだ。

それなのに少年は半袖で平気な顔をしている。タフだなぁ

それにしてもどうしよう。見張りをつけるほど外へ出したくないのなら、この件相当アレなのでは？

やっぱり、少年はいつもの無表情ではあるが眉間にシワよっている。怒ってるね…

「わー！ごめんなさいっ、ちょっと外が気になっただけでっ！！」

「……言い訳は不要」

「………は？！」

喋った…喋ったよね？！私始めて少年の声聞いた！

「しゃ、喋れるなら名前ぐらい言ったっていいじゃないですか…！」

「………」

ぎゅぱ、と楽しそうに空を飛んでいるリザードンを撫でながら洞窟への強制連行の片道を踏んでゆく

なんとなく、彼から逃れるのは無理そうだ。とうっすら悟ってしまった

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『ねぇねぇカメックスさん。乾パン好きなだけ食べていいからお散歩を…』

『ぎゃめぁ』

『だめかぁ』

そうカメックスの背中越しに聞こえてくる声に少しほっこりした。

でも逃げようとしているのは確かだ。細心の注意を払わなば

カメックスが入口を塞いでいるせいで洞窟に入れない。寒い

傷跡だらけのカメックスの甲羅をツンツンと突けば、大きな図体が道を開いてくれた

Aは相変わらす乾パンを齧っている