※マツバ ページ33
※カニバリズム
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線香が仄かに香る家の中には、こぷこぷこぷこぷと幸せを煮詰めた音が心地よく広がっている
だん、だん、と何かを切断する音が定期的に鳴り響いてきた。
キッチンへ向えば、マツバが大きな鍋の前で味見をしているところだった。また板には何かの肉が置いてある
「うん、食べれないことはないかな」
紅葉の描かれている味見皿を持ち上げ口に近づけたマツバは満足気に笑った。
若干の異臭を漂わせている鍋を覗けば、少し赤みがかったシチューが煮立っている。
「赤ワインはね、あんまり使ったことないんだ。そもそもシチュー自体初めてだよ」
普段は優しい味の和食ばかり作るマツバは、少し不慣れなように平たい皿へ赤ワインのシチューを注いだ。少しサラサラしているシチューにはゴロゴロと大粒の肉が入っている。
「Aは…食べないよね。というか食べれないか」
はは、と穏やかに笑うマツバはとても幸せに満ちていた。
「いただきます」
食卓へちんまりと座ると共に凛とした声が響く
何も言わずスプーンで肉ばかりを掬うマツバはどこか子供っぽかった。
『お肉ばっか食べたらだめだよ』
「別にいいでしょ、どうせお肉しか入ってないんだから」
違うよ、ほんの冗談だったのに。
昔から浮世離れしている風貌の彼の瞳は雨雲が懸かっていた。
周りとは少しズレた感性は、時に周りに煙たがれる原因の一つともなっている。
「あっ、火通しすぎちゃった。どろどろだよ」
みてみて、とひと掬いされたスプーンを覗けば、原型を留めていないビー玉のような赤い塊がこちらへ顔を覗かせていた。
「2つしかない貴重部位なのにね。一個保存しといて良かったや」
『そっか』
マツバはとても丁寧にシチューを食べているのにも関わらず、口周りは薄黒く何かが小さくこびりついている。しかしその口角は優しく弧を描いていた
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ももすけ(プロフ) - あみゃさん» 😎 (1月26日 22時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
あみゃ(プロフ) - えへへへへへカキツバタかっけぇねえへへへへへへへへへへへ (1月26日 21時) (レス) id: c068fa4c28 (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - くろわっさん@ヴァwinkPさん» 良かった〜〜〜✨お話書くのとっても楽しかったです! (1月13日 2時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
くろわっさん@ヴァwinkP(プロフ) - リアルに「ハッッッ!!!!!ガッッッッッ ア゚ッッ」て声出てしまった……すき〜〜〜〜!!!リョウありがとうございます〜〜〜!!! (1月13日 0時) (レス) @page44 id: d4908bd0ed (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - カフェオレさんさん» 喜んでもらえれば何よりです! (1月10日 19時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももすけ | 作成日時:2023年12月13日 1時