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「A」
「うぁ…あ、ごめ、ごめんさ……」
「よぉく言えました!安心してな、チリちゃんそんぐらいでAのこと嫌いになったりせぇへんから!」
先程の出来事が全くの嘘かのような弾んだ声が返ってきた。顔を上げれば、いつものニコニコ笑顔なチリちゃんが立っている
「外寒かろ?鍋用意しとるからさっさと帰ろか。今日は鍋パや鍋パ!」
「えっあ、うん……」
あまりの豹変振りに脳がフリーズした。だって、別人のような鋭い目つきと威圧だったんだもん。
「でもチリちゃん怒ってはいるからな?次連絡入れんかったら………なはは、どうなるやろなぁ?」
ぎち…と肩を抱かれ身震いする
「ごめんなさい、次から遅れる時はちゃんと連絡する…」
「そうかそうか、反省しとるんならええよ」
グローブ越しに降ろしていた髪を梳かされた。
暗い闇の中、私をギッチリ掴んで話さないその手は
とてもとても強く握りしめてきた。
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「Aが帰ってこへん」
時刻を確認する。現在21時だ
Aの職業柄、この時間帯には必ず帰宅できるだろう
それなのに帰ってこない、
その事実に腸がくつくつと目の前の鍋のように沸いてきた
いったよな、遅くなる時は必ず連絡しろって
「ドオー、A探しに行って来るから鍋はもうちょいお預けな?」
んどぉ、と低い鳴き声を聞くと同時に家から飛び出す
道中真っ暗な場所を歩いていると、何やら少しおぼついた足取りのAが街灯に照らされていた
恐らく。見た感じ飲んだりでもしたのだろう
あああ、チリちゃん差し置いて他人優先するとか、良い身分やなぁ?
謝ってくれたあとも怒りは収まらなかった。
すまんなドオー、今夜は鍋パできんかもしれん。
さて、どうしたらAはこれ以上悪い子にならないでしょーか?
答えは簡単!
物覚え悪い子にはちょ〜いと痛い目遭わすだけ。
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ももすけ(プロフ) - あみゃさん» 😎 (1月26日 22時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
あみゃ(プロフ) - えへへへへへカキツバタかっけぇねえへへへへへへへへへへへ (1月26日 21時) (レス) id: c068fa4c28 (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - くろわっさん@ヴァwinkPさん» 良かった〜〜〜✨お話書くのとっても楽しかったです! (1月13日 2時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
くろわっさん@ヴァwinkP(プロフ) - リアルに「ハッッッ!!!!!ガッッッッッ ア゚ッッ」て声出てしまった……すき〜〜〜〜!!!リョウありがとうございます〜〜〜!!! (1月13日 0時) (レス) @page44 id: d4908bd0ed (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - カフェオレさんさん» 喜んでもらえれば何よりです! (1月10日 19時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももすけ | 作成日時:2023年12月13日 1時