【pkmn】ヤンデレトレーナーに愛されてみよう続々 (ページ25)

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あー、暇だ

ネイティはお昼寝しちゃった。私も寝ようかと思ったがそんな気分ではない。

時刻は13時。エリートなイツキくんは忙しい時間帯だ

「そと…行ってみようかな」

そろ、と玄関の方へ行ってドアノブを下に押し込む

「ま、いっつも鍵閉められてるし開く訳…」

ガチャ

あらま…開いちゃった

そのままドアノブを奥に押してやれば、優しく日差しと心地よい風が隙間から私を撫でてきた

今日は何月なんだろう。しばらく同じ生活をしていたためか曜日感覚などが壊滅的になっている

「……ちょっとくらいなら、いいよね！」

ドアを思い切り開け外の空気を吸う

少しじめったくぬるい空気が鼻腔を満たし始めた

さて、どこを歩いてみようか

*

さわさわと擦れる木の葉の音。幸せそうに満ち溢れる人々の活気。

それら全てが私にとっては新鮮で、懐かしくもあった。

一度だけ、イツキくんと二人っきりで行った夏祭り

ふわふわかわいい綿あめを一緒に食べ合いっこしたのは今でも脳に静かに残っている。

夜空一面に咲く何輪もの花火。

その光に当てられ魅せられている間、突然知らない人に背を掴まれて………

危うく誘拐されそうになって………

ああ、その日からろくに一人で外出してないや。というか外出を許されなかった

『ボクがどれだけ苦しかったか分かる？キミを失いそうになったと感じた時、ボクがどれほど辛かったか分かる？』

そう圧を掛けられてからは外へ出るのが億劫になっていた。

でも今は違う。退屈してたのもそうなんだけど、何より今のお天気がとっても心地よい

ここで寝転がり目を閉じたらどれだけ心地よいのだろうか

そんな事をふわふわと考えていると、急に誰がから背中を思い切り掴まれた

「えっ」

「なんでキミがここにいるの？」

ああ、イツキくんだった。後ろにはネイティオが佇んでいる

「うんと、退屈で仕方なかったの…お日さまも心地よかったし」

仮面越しでも明らかに不満そうな顔をしていたのは良く分かった

「……ここで話すのもなんだし、帰るよ。」

ん、とイツキくんがネイティオに合図をした瞬間、いつもの退屈で仕方のない部屋が視界に広がっていた。テレポートだ