イツキ ページ24
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「ネイティ、ひまー」
「とぅー」
緑色でまんまるなネイティを寝そべりながら持ち上げる。
フカフカとした体からは少しだけ砂埃のような匂いが漂っていた
「なんかして遊ぼーよ。そうだな…ねんりき対決でもするか」
「とぅっとぅー」
多分いいってことだろう。早速近くにあったボールへ念を送ってみると、僅かではあるが独りでに浮いた
「はい、次ネイティの番ね」
「とぅ」
ネイティはまじまじとボールの方を見つめ始めたかと思ったら、次第にボールは空へ飛んで行く
こつん、と天井に当たった拍子にボールは重力に従い出した。
「あーあ、負けちゃったや」
「とぅ!」
自慢気にほくそ笑むネイティを撫でながら体を思いっきり起こす
「ひーまー!なんで帰ってくるの遅いんだろ!」
中々帰ってくる気配のない従兄弟へ不満をぶつけると、周りの物が勝手に浮いてそこらに飛び散った。
「とぅーとぅー」
「わかってるよ…イツキくんは私よりすごい力持ってるんだもん。沢山練習しなきゃいけないんでしょ?」
昔からなにかと仲が良かった従兄弟…イツキくんは相当の努力家だった
昔っから世界中を回り修行を積んでいる彼は、自分のよりも比べ物にならないほどの超能力を持っていた。
そしてイツキくんは優しいから、一族の期待に応えようとより一層努力を重ねている。おまけに四天王にまで登りつめているのだ
「遅くなるのは分かるけどさぁ…」
きゅ、とネイティを抱きしめてみる。臭くはないがいい匂いとも言えない。表すなら神殿の地下の空気のような匂いだった。
「はぁ、私ももっとすごい超能力者だったら退屈しなくて済んだのかなぁ」
イツキくんは優しいうえに心配性でもある。相当の量の修行を積んできたからこその体験談なんだろう
『外はね、危険に満ちてるんだ。キミをそう簡単に出させるわけにはいかないよ』
そう、仮面で隠れてはいるが神妙な面持ちで私に言い聞かせてきた。
きっとそれは私が頼りなさすぎるからだ。先程のねんりきもそうだったが、へなちょこな力しか持っていない私は実力主義のエスパー一家ではあまり良い目では見られていない
幼い頃は沢山イツキくんと訓練したりしたが、才能という壁はいくら努力を積んでも超えられないのだ。
「とぅー」
一人で考え込んでいると、退屈したのかネイティは寝てしまった
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ももすけ(プロフ) - あみゃさん» 😎 (1月26日 22時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
あみゃ(プロフ) - えへへへへへカキツバタかっけぇねえへへへへへへへへへへへ (1月26日 21時) (レス) id: c068fa4c28 (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - くろわっさん@ヴァwinkPさん» 良かった〜〜〜✨お話書くのとっても楽しかったです! (1月13日 2時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
くろわっさん@ヴァwinkP(プロフ) - リアルに「ハッッッ!!!!!ガッッッッッ ア゚ッッ」て声出てしまった……すき〜〜〜〜!!!リョウありがとうございます〜〜〜!!! (1月13日 0時) (レス) @page44 id: d4908bd0ed (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - カフェオレさんさん» 喜んでもらえれば何よりです! (1月10日 19時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももすけ | 作成日時:2023年12月13日 1時