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「いいなぁ、いっつもノボリばっかりAと戦ってる。ぼくだってAと戦いたい」
「どうしました急に」
お口直しを要求したらオレンジュースが出てきた。甘いものはもう懲り懲りだが、先程のものよりかはいいだろう
「だってA楽しそうにバトルしてる。ぼくも楽しいバトルしたい!」
背丈は高く顔つきも兄にそっくりだがやはり仕草がどこかあどけない。子供のように駄々をこねていた
「ぎゅあわ」
ふと太もも辺りが重くなったかと思えば、クダリさんのアーケオスが頭を甘えるように乗せてきた。
「ほら、アーケオスもバトルしたいって」
「だから、ダブルバトルはしません」
ひどいや、と笑顔の絶えない口が少し歪んだ。
「それじゃ私は帰ります。ここ本来職員以外入ったらいけないんですもの」
「だめ。」
もー、私だって暇じゃないんだ。そろそろバイトへ行かなければ
「ダブルトレインに乗るって言うまで帰さない。約束だよ」
それ無理やりやらされてるから約束と言えないんじゃないの…?
「あーもー!わかりました、次来る時はダブルトレイン乗りますから!!これでいいでしょ、帰ります!」
「……そっか、わかった!気をつけて帰ってね」
クダリさんは満面の笑みを浮かべゆらゆらと手のひらを振っていた。帰れるー!
……さて、先程の言葉がホラ吹きだと知ったら怒られるかな。一時期のわがままであってほしいが
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『本日も御乗車いただき誠にありがとうございました。ぜひ今後もバトルサブウェイをよろしくお願いしますね』
『はい、こちらこそ楽しかったです』
管理室の一つのモニターを見て凄く気分が悪くなる
もうすぐでサブウェイの営業時間が過ぎてしまうというのに、Aはダブルトレインに乗ろうとする身振りすら見せなかった。
あの時約束したのに…!
「あの、ボス…どうされました…?」
「少し黙ってて。いま考えてる」
はひ…と管理職員の情けない声が一度漏れた。
なんとか感情を分散させるべく机を指で叩くも収まらない。やがて無意識に片足が音を立てない程度に地面を踏んづけていた。
別に、Aはノボリに気があるってことはなさそうだ。けれどぼくを除け者にしてるみたいで心底腹立たしい。
今度Aを休憩室に連れ込むときは鍵貰わなくちゃ
「なぁ、なんであんなボス怒ってんの…?」
「知らねーよ…この会話聞かれたら最悪クビ飛ぶぞ…」
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ももすけ(プロフ) - あみゃさん» 😎 (1月26日 22時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
あみゃ(プロフ) - えへへへへへカキツバタかっけぇねえへへへへへへへへへへへ (1月26日 21時) (レス) id: c068fa4c28 (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - くろわっさん@ヴァwinkPさん» 良かった〜〜〜✨お話書くのとっても楽しかったです! (1月13日 2時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
くろわっさん@ヴァwinkP(プロフ) - リアルに「ハッッッ!!!!!ガッッッッッ ア゚ッッ」て声出てしまった……すき〜〜〜〜!!!リョウありがとうございます〜〜〜!!! (1月13日 0時) (レス) @page44 id: d4908bd0ed (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - カフェオレさんさん» 喜んでもらえれば何よりです! (1月10日 19時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももすけ | 作成日時:2023年12月13日 1時