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そこらにあったベンチに座った彼は、おいでおいでと手招きする。ちょこんと座る姿は品すら感じた
彼のお誘いを無視するわけにもいかないし、上機嫌なチョロネコを抱きかかえ隣の開いている方へと歩く。
ついついと隣を指差す彼に素直に従い座った。
チョロネコはおねむなのか瞼ががころんころんと開けたり閉じたりを繰り返している。夜行性でも眠いのは眠いのかな
チョロネコをボールへ仕舞い、子守をするように優しくボールを揺らす
「それで、君の名前を教えてもらおうか」
深い小紫の瞳が此方を見つめるものなので、躊躇いながらも自分の名前を口にする、なんだか少しこそばゆい。
「へぇ、綺麗な響きの名だね」
鈴が転がるように微笑む彼は、月明かりの逆光で照らされなんだか魅力的にも見えた。
「ええっと、マツバ…くん？はどうしてこんな時間に外にいるの？」
「うーん、質問を質問で返すようで悪いけど、君こそどうして深夜に歩いてるのかい。あと、マツバって呼んで」
やはり聞かれるか、隠しても仕方がない。マツバくんに家から抜け出してきた理由を話す
「へぇ、ホドモエシティから。随分遠くから来たんだね、どう、エンジュは気に入ってくれた？」
ホドモエとは違う雰囲気は結構気に入ってるため、コクコクと頷く
「そっか、それならなによりだよ」
紅葉にも負けず頬を赤く染め笑うマツバくんは、大人びてはいるものの、わたしと同じ子供だった
マツバくんは色んなお話をしてくれた。どうやら彼は修行…？帰りらしい。
エンジュに伝わる歴史だったり、あそこの茶屋が美味しいなど、マツバくんと話す時間はとても優雅に悠々と過ぎていった
どれくらい話しただろう、
「さて、まだ君とお話していたいけど、もう帰らないといけない時間だよ。」
突然のお別れの合図に、そんなぁ、と残念がるわたしを見たマツバくんは、ゾロアのようないたずら含んだ笑みで話しかける
「そうだね、今は丑三つ時、丑三つ時は幽霊や妖怪が最も活発に動く時間帯でね…」
はんなりふんわり話すマツバくんはどこか企んでいるようでもあった
「幽霊は君みたいな真夜中遅く出歩いてる子供をあの世へ連れて行くんだよ」
え、と声が出る。しかし、わたしはそんなおとぎ話を信じるほど幼稚ではない
「ふぅん…でもほら、君の肩に白い手が…」
マツバくんがわたしの方を指差した瞬間、ゾクゾクゾクっと背筋が凍りつく、まさか、そんなね…
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ももすけ(プロフ) - ありがとうございます✨この作品の更新止まってるのでお話でき次第投稿させていただきますー！ (8月2日 12時) (
レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - あああ好きです！！！！出来たらビクティニとか、トウヤくんとか....！bwのお話を書いてほしいです！！ (8月2日 5時) (レス) @page36 id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - リクエストありがとう御座いました！期待に添えられたかはわかりませんが、とても楽しかったです！ (6月25日 19時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - ありがとうございます。更新はいつでもお待ちしています。 (6月24日 14時) (レス) id: 4a26903ea0 (このIDを非表示/違反報告)
ももすけ(プロフ) - 了解です！ (6月24日 8時) (レス) id: dfacd091ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももすけ | 作成日時：2023年4月17日 22時
