差し出された手に 弟者 ページ23
【夢主会社員設定】
｢ほんとに行かなきゃだめ？｣
｢えぇ、人数足りないし。Aちゃんお願い〜
それに、さ｣
｢なによ｣
｢あー、…何でもない、デス｣
｢意味分かんない…｣
日が沈みかけた社内で私と友人は声を潜めあって今夜の予定について話し合っていた。
独身キャリアウーマンの夜は寂しいものと相場は決まっていて、もちろん私の今夜の予定は無かった。そこで仲のいい取引先との飲み会…という名の合コンに呼ばれたのが私であった。
｢かんぱーいっ！｣
結局断る理由もなく引っ張られるように連れていかれた居酒屋。
男女は合わせて6人で、残念ながら私を誘った友人以外に知り合いはいない。当の友人はと言えば女の子とばっかり話をしてる。……合コンなら当たり前か
(つまんない…)
まず私みたいな男性と関わりがない人を呼ぶのがそもそもの間違いだと楽しそうに会話を交わす友人を横目に溜息をついた。
目の前に座る男性は確か弟者と言ったっけ。片髭が特徴的だと思った。けど私に話しかけるでも、場を盛り上げるでもないあたり私みたいに数合わせに呼ばれたのかもしれない。
｢あ、そのキーホルダー…｣
鞄に吊り下げられている黒猫のキーホルダー。私の家の鍵に付けているそれと一緒だった。
まぁこれがそんじょそこらのガチャガチャだったら話しかけ無かったかもしれないけど実はあるイベントで好きな方が販売していたもの。
鞄を漁って鍵を取り出す。ちょこんとテーブルの上に座る猫のキーホルダー。
｢！俺のと一緒…！｣
ぱぁ、と顔を輝かせた弟者さん。"それ可愛いよなぁ"なんて目尻を窄めて笑った。
今さっきまでお酒をチビチビ飲むだけの弟者さんがこんな表情をするなんて知らなくて少し驚いた。
(…なんか犬、みたい)
差し出された手に 弟者→←それでも頼りない朝を待っている おついち
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朔(プロフ) - 白銀卿さん» コメントありがとうございます。曲と被ってるってなんか少し恥ずかしいですね(笑)相変わらずの更新速度ですがよろしくお願いします。 (2017年6月8日 20時) (
レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - ぽむさん» コメントありがとうございます。書いた甲斐がありました！需要あるんですね(笑)ネタが溜まったら書くかも、です(笑) (2017年6月8日 20時) (レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
白銀卿(プロフ) - 49日目の嘘とホントのある一文と俺の知ってる曲の一部分が重なっているように感じながら読んでました。更新お疲れ様です。次も楽しみにしてます。 (2017年6月7日 23時) (レス) id: 4697ccbf74 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - いつも読ませていただいてます！本当に素敵な作品ばかりで…三人称さんの小説は私というものに需要がありますよ笑ぜひ読みたいです^^ (2017年6月7日 22時) (レス) id: 3b5acabf2f (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - anna o-さん» そう言ってもらえて書いてて良かったって思います！中々大変な道のりでしたね、それでもあっただけラッキーですよ(笑) (2017年6月2日 11時) (レス) id: b25981f686 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔 | 作成日時：2017年5月12日 13時
