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｢……さすがAさん、私のことをよく分かっていらっしゃる。……私の黒歴史をよくもペラペラと話してくれましたね｣
｢ふ、フルートさん……！？ いや、これはその……｣
｢はぁ……この子にだけは知られたくなかったんですけどね。バラされてしまったものは仕方がありません｣
大きくため息をついてから、彼は懐から一枚の写真を取り出して私たちに見せた。
｢……！ こ、これが兄さま……ですか？｣
｢ええ。今とは別人もいいところでしょう？
……昔の人間に『不細工』だと言われたのも納得です｣
……ピッコロと同じ黒髪に、そばかすだらけの顔。
目の前の彼と同一人物だとはとても思えないような、気弱そうな青年の姿がそこには写っていた。
｢あなたの髪色は、昔の私と同じ色。
……他人なわけがないじゃないですか。誰がなんと言おうと、あなたは私の大切な妹です｣
｢……！ そっか……そうですよね。
ありがとうございます、兄さま｣
そう言って優しく頭をなでる。……兄妹の絡みはやっぱり癒されるな、なんて思いながら見つめていると、不意にフルートさんがこちらを振り返った。
｢……さて、Aさんは朝までお説教コースですね｣
｢えっ……ちょっ、待っ｣
｢っふふ……楽しい夜になりそうですね、Aさん。
……今夜は寝かせませんよ｣
……私にそう告げて、彼は妖しげな笑みを浮かべながら楽器庫へと戻っていった。
｢……終わった…………｣
｢……あの、Aさん。さっき、昔の兄さまの話をしてくれたのは……私と兄さまが同じだって、そう伝えようとしてくれてたんですよね？｣
｢あはは、まぁね……こんなこと言ったらまたフルートさんに怒られそうだけど、ピッコロって本当に昔のフルートさんと似てるんだよ。
……美形なのに自分に自信がないところ、とかさ。まぁ、そういうところも私は結構好きなんだけどね｣
｢……！ あはは、さすがですね。
そんなふうに言ってくれる人間は初めてです。……兄さまがあそこまであなたを信頼するのも、分かる気がします｣
｢はは、あれは信頼っていうのかな……｣
｢もちろんです。それに、兄さまは興味のない人にあそこまで執着しませんよ。……他でもない私がそうなので｣
｢……！ っふふ、そっか。
そういうところは、やっぱり兄妹だね｣
｢ふふ、はい！｣
そう言って笑った顔は、兄妹であることを疑う余地もないほどに、フルートさんとよく似ていた。
オススメの楽器さん
バスクラリネット
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もも - べるーがさん» なんか泣ける… (4月19日 0時) (
レス) @page44 id: 8826ef9895 (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ももさん» すみませんお待たせしました！！ いつも以上に作者の趣味全開で書いてしまって本当に申し訳ないんですが、よければお納めください……🙇🏻♀️ (4月17日 1時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
もも - べるーがさん» そうです！！ (4月11日 0時) (レス) id: 2bfbe6c963 (このIDを非表示/違反報告)
べるーが(プロフ) - ももさん» リクエストありがとうございます〜！！ 一応確認したいんですけど、弦楽器のコントラバスで合ってますか……？？ (4月11日 0時) (レス) id: a87c674b3c (このIDを非表示/違反報告)
もも - べるーがさん» リクエストでコントラバでお願いします！！！ (4月9日 15時) (レス) id: 2bfbe6c963 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べるーが | 作成日時：2023年3月1日 23時
