21 ページ23
「コーヒーお待たせしました」
「ありがとう！」
「斉藤さん、ごゆっくりどうぞ」
軽く会釈して去るかっこいい店員さんことかおるちゃん
僕も軽く会釈して読み進めていた本へ目を移す
「うわーーん」
静かな店内に大きい泣き声が響き渡り、店内にいる全員がそっちに集中していた
目線をやると来店していた若いお母さんと2歳くらいの男の子
どうしても泣き止まず、お母さんも困っているようだ
隣の席に座るリモート会議中のサラリーマンが気がかりだった
「はい、これあげるよ」
「見て見て、飛行機だよ〜、よかったね」
「…ひこうき！！かっこいー！」
かおるちゃんの手のひらには紙ナプキンで作った紙飛行機が
「ふふ、喜んでくれて良かった！ねぇ、僕こっちおいで！あのお兄ちゃんがいいもの見せてくれるよ〜」
遠くで手を振るまきさん
「いく！！」
「お母さんのカプチーノ、店員が仕上げてるのでよかったら見ていただきたいのでカウンター近くの窓際の席どうですか？？」
「是非…っ！」
「ほら見て〜何ができると思う？？」
かおるちゃんが男の子を抱き上げ、カプチーノを覗き込む
「あ！くましゃん！くましゃんだー！」
「正解！！そんな君にはくまさんのクッキーをプレゼントするよ〜、美味しく食べてね」
「ありがとう！お兄さんたち！」
「あ、こら。この人はお姉さんだよ」
「お姉さん？？」
「そうだよ〜」
「じゃあ、僕お姉さんと結婚してもいいよ！」
「もう！このこってば」
「ふふ、ありがとうね！結婚の前にまずお名前きかないとね。お名前は？？」
「僕、なつ」
「あの、夏弥っていいます。失礼度々すいません。そして本当にありがとうございました。泣き止んでくれなくて困ってたので」
「失礼なんてそんなことないです！おかあさんにはあまえちゃうよね。ねぇ、なつくん、また遊びに来てくれる？？」
そう言って夏弥くんの頭を撫でるかおるちゃん
「うん！！またくる！！」
にっこり笑った夏弥くんに釣られてかおるちゃんもいい笑顔だった
あの子の行動は真似できないわ。
ほんと、感心しちゃうな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 280人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちた - 更新楽しみに待ってます (2022年5月10日 22時) (
レス) @page24 id: 7122fd2d0a (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか？ (2021年4月19日 22時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
莉桜(プロフ) - ラメントさん» ありがとうございます！更新頑張りますので楽しみにして頂ければ嬉しいです！ (2020年11月19日 0時) (レス) id: 4eeccf0d90 (このIDを非表示/違反報告)
ラメント - 読ませていただきました！すごく良かったです!更新頑張ってください(^^) (2020年11月18日 14時) (レス) id: fd84a0c9e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：莉桜 | 作成日時：2020年11月3日 19時
