タイトル未定 (ページ22)

今日:39 hit、昨日:3 hit、合計:4,822 hit

・ページ22

宮舘side

ライブも中盤に差し掛かり、まだあの人には会えてなかった
MC中も探してみたけど分からなかった
他のユニット中に翔太がこっちに来た

「まぁ、毎回来て貰える訳でも無いし、」

『だね、』

翔太はこの人のことをよく知っている
知らないのは加入した3人だけかも……

「あいつらにも今度話してやれよ、」

「俺聞かれるの面倒くさいから」

目を細めて面倒くさそうな顔をする

『分かってるよ笑』

「ならいいけどさ」

ユニットも終わり、またステージに立つために移動して
お客さんの側から階段を登った

「涼太!!」

『ん?』

「居た!!」

小声でお客さんの方を指さす翔太
その方角を見ると、赤いペンライトとうちわを持った彼女

『……来てくれてたんだ』

それだけで安心してライブに集中できた
彼女はまだ俺のファンだった

「向こう気づいてなかったぽいけど」

『そうだね』

有名になる少し前に彼女に出会った時に言われた言葉

「宮舘くんが有名になったらライブに行く!!」

『え、本当に?』

「もちろん、むしろ行かない理由が無いって!!笑」

『その時は、ちゃんと連絡』

「んーん、そうなればファンとアイドルだよ」

『…』

「だから、もう会うのも辞める、次会う時はステージと客席。もっと広いところで会おう」

そう言われた
だから特別扱いなんてしないでって

「ファンサしてこいよ!!」

『いいんだよ、特別扱いはしないから』

「…なんだそれ、もう十分特別な人だろ笑」

『…』

「よく分かんねぇけど、頑張れよ」

いや、だって彼女は俺のファンだから……なんて言い聞かせるのも時間の問題かもしれない

彼女の近くに言った時、彼女に向けて指を指した

『ありがとう、』

「……!!」

驚いた顔した後に、俺の好きだった笑顔を向けてくれた
今日も来てくれてありがとう。