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「溢れちゃうね、声もここも」


『あ、あ、んっあ……んぅ……!』


「Aの中すごいよ……。気持ちいい?」


『ぼーっとするのっ……こんなの、知らなかったっ、ぁあ……。ぅん……!』


首を横に振って、知らない世界に踏み入るのを恐れているけど


それでもAちゃんのその先が見たくて、どうしようもない。


「大丈夫だよ。身体の力抜いてごらん?もっと気持ち良くなれるよ」


『怖いっ……!』


「そばにいるから。大丈夫。ほら、ここ……」


腕枕してる方の手を伸ばして、Aちゃんの手を握って指を絡めてしっかり繋ぐと


力を入れ過ぎて赤くなってしまったAちゃんの指が強く絡まってきた。


『はっ……、じゅんっ、やぁ、んんっ……』


「いいよ……」


俺の指を痛いほど締め付けて、顎を上げて、呼吸を乱し


俺のふくらはぎにAちゃんの足が、押し付けるようにゆっくりと這う。


『じゅんっ……!じゅんさんっ……!じゅんさんっ……!ぃやぁ……!』


俺の肩を強く爪痕を残すように掴まれた瞬間


Aちゃんの中が、飲み込むように俺の指を締め付け


身体が跳ねて一瞬硬直し、力が抜けていく。


『んんっ……!っ……はっ……はぁ……ぁあ……』


少し開いた唇からは乱した呼吸が漏れ


潤んだ瞳で俺を見つめ


オンナとしての快楽を得た顔が美し過ぎて、ため息が漏れた。


「はぁ……。綺麗だよ、A……」


『じゅん……。これ、初めて……』


「ごめんね?怖いって言ったのにやめれなくて」


『ううん、大丈夫……』


そっとそこから指を抜き、わざとAちゃんに見せつけるように舐めた。


「ベタベタ(笑)」


『やだ……恥ずかしい……』


「甘く感じる……すごく。好きだよ、Aちゃん」


『私も潤が好きです……』


何度もキスをして、微笑み合って、また唇じゃないところにもキスをして……。


甘く、穏やかで……昂っていた気持ちは凪いで


精神的にゆっくりと満たされていく。


だから、もういいや……。


今日は最後まで出来なくても。


ていうか、したくない。


だって絶対Aちゃん、俺に言わないだけで、痛かったはず。


たった一本の指だけなのに、すごく狭かったし


途中までしか出来なかったってのも分かる気がするから。

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作者名: | 作成日時:2020年12月16日 14時

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