ヒメユリコンペティション2【ars/K.N&S.S】 (ページ33)

今日:7 hit、昨日:6 hit、合計:59,315 hit

83 ページ33

お母さんからの遺伝らしい、白すぎる肌も

長いまつ毛も

薄めの唇も

筋の通った鼻も

顎のラインも

時々できてるニキビもシミも(笑)

全部可愛いし、これで化粧すると、美人になるのがたまんない。

元カレたち、別れてくれてありがとうと大声で言いたいくらい好き。

『この前卒業式終わったばっかなのに、もう新学期だよぉ。早すぎて頭追いつかない』

「良いじゃん、Aは。俺、今年クラス持つんだよ？めんどくせー！」

『音楽教師ですから、滅多にクラス持ちませんよ(笑)でも軽音部の部員集めと、新入生の子たちの中学の時の生活態度とか松本先生と確認するの。私も結構大変なんだからね？』

結局あんな大勢の前で部員募集したのに入って来ないから

A先生、年度末に行きつけの飲み屋で珍しくブチギレ(笑)

おじさん達が引くほどだった。

見本みたいに、浴びるようなビールの飲み方をして

お陰でAがめちゃくちゃ酔って……

『かずくんが思ってるより、私、かずくんのこと好きなの知ってる？』

なんて、胸ぐら掴んで言ってきた(笑)

初めてこの時、本当は愛情表現が苦手すぎる人なんだって分かった。

元カレのせいで臆病で、人を愛することが怖くなっちゃったみたい。

「急だなぁ(笑)知ってますよ。ハンバーグを俺のために作ってくれたり、ゲームしてても怒んないし、寝てる時は俺に擦り寄ってくるし。可愛くて可愛くて仕方ないねぇ」

『ふーん。分かってんなら良いんだけど』

「そういうツンとしたとこも可愛のよ？仕事の時と違って。好きだよ、A」

けど、俺がそう言うと、嬉しそうに笑ってさ。

可哀想にね。

素直になればもっと可愛いのに。

言葉には滅多にしないけど、ふとした瞬間の行動とか態度がめちゃくちゃ可愛いし、俺好みなのも分かってきた。

だから普段はツンを楽しむことにしてる(笑)

俺の隣にちょこんと座ったり

寝るときは抱きついてきたり

言葉にするのが苦手なだけで。

その分俺が伝えて、Aも言いやすいような雰囲気は出してるからか

ベッドの中ではめっちゃくちゃ言ってくれるからプラマイゼロ。

泣きそうに言う顔も、吐息混じりの声で言うのも、マジで秒で理性なくなるくらい最高。

「好きだよ、A」

『私も好きですよ、かずくんが』

「それはなにより～♡」

いっつも俺ばっか好きなんだけどね。