33 ページ33
和「そりゃどうも。教えるの面倒なんで、自分たちでやってください。貴女たちと違って、私は忙しいんです」
＊「てかさ、先生、彼女出来た？」
和「出来てないですよ」
＊「今は無理でも近づけるように努力して、卒業したら、私たちにもチャンスある？綺麗なお姉さんになれるかも知んないじゃん」
和「生憎、何度も言いますが、貴女たちにチャンスなど1ミクロンもないです」
＊「えー！こんな若くてピチピチしてるのに？(笑)」
「自分で言ったら世話ないですね。私もまだ人生長いので、条例違反はしたくないです」
＊「もー。全然つれないー」
若いって良いよなぁ。
こんな素直に思いや感情をぶつけたとて、許されることが多い。
怖いもの知らずで、図々しいのに。
子どもの頃は早く大人になりたいって思ってたけど
大人になった今は、まだ子どもでいたかったと思う。
＊「あー！A先生、今年ギターかぁ」
＊「また制服着せられてやるのかな？(笑)」
さっきまで俺の苦手な甘ったるい声で、恋話的なものをしてきたと思いきや
今度は窓から音楽室を見て、おしゃべり。
切り替え早いなー。
＊「みたーい！超可愛かったもんねー！」
＊「あ！てかさ、軽音サークル見にいこう！」
＊「うわ、先輩目当てだ？(笑)」
＊「ふふ、うん！じゃ、二宮先生またねー！」
＊「失礼しましたー！」
和「課題やってくださいよ！？」
扉が閉まると同時に適当な返事が返ってきた。
……嵐のように去っていたわ。
ていうか、A先生、制服着たんだ……。
ぜってー可愛いじゃん。
暫くすると、さっきの女子生徒のはしゃぐ声
A先生が流行りの曲を歌い、弾いている音が音楽室から
理科準備室に風に乗って聞こえてくる。
きっと生徒たちも一緒に口ずさんでいるかも知れない。
A先生は、今日は暇かな……。
暇だったらまた飯でも誘いたいなぁ。
音楽室から楽器の音が聞こえたから、まだA先生がいるかもと急いで向かう。
翔「失礼しまーす……ってあれ？A先生は？」
＊「職員室ー」
すれ違いかー。
でも、生徒たちがいるってことは、戻ってくるだろうな。
＊「てかさ、櫻井先生、A先生にピアノ教えてもらってるんでしょー？」
翔「そうだよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 267人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鈴
| 作成日時：2020年5月29日 10時
