37 路地裏にて 安室side ページ39
8時にセットしたアラームで目覚める。
Aさんを家まで送ったあと、風見から爆弾をしかけた犯人は捕まったとの連絡が来た。
昨日のことを思い出し顔の筋肉が緩む。
噴水で無邪気に笑うA
夕日を背景に観覧車に乗りたいと言うA
俺をからかって子供みたいに舌を出したA
...彼女が頭からこびりついて離れない。
その余韻に浸っていたいところだが、今日はバーボンの方で予定がある。
ベルモットから指定された時刻までは時間はあるが、準備もしなければならない。
一通りの身支度を終え、車に乗り込む。
取引の時間までは少し早いが下見も兼ねて現場へ向かった。
近くの駐車場に車を止め、歩いて現場へ向かう。
取引の現場となる路地ではその時間帯は人通りのないことは確認されている。
問題は大通りから近いということ。一般人を巻き込んでしまう可能性がある。
しばらくすると、何度か顔を合わせたことのある組織の男がやってきた。
ノックの疑いがあるのはまだ来ていない方の人間だ。
もし怪しい点があれば、始末したふりをして公安に身柄を渡す。どこかの国の諜報員なら母国に返され、ただのチンピラならそのままお縄につく。
しばらく待っていると、フラフラとした足取りで目が虚ろな男がやってきた。
俺は初めて見る相手だったが、組織の人間の方は面識があるようで、内ポケットから茶封筒を取り出す。
一方の男はというと、中々取引を始めようとしない。
｢どうした？｣
｢...｣
｢おい！｣
｢...お、お前らと関わるのはもう散々なんだよぉ！！｣
そう叫ぶとナイフを取り出し組織の人間に向かって突き刺した。
避けたため致命傷にはなっていないが、血が垂れている。
｢お前はもう行け！｣
｢...っはいっ...！｣
｢次は...お前だっ...！！｣
組織の人間を逃がし、目が逝っている男と向き合う。さてはこいつ、クスリでもやってるのか？
俺を刺そうとするナイフを蹴り飛ばし、そのまま腕を掴んで壁に叩きつけ拘束する。
｢...っ！！｣
公安に連絡しようと左手を離すと、隠し持っていたナイフで右手を刺された。その隙に逃げられてしまう。
まずい、そっちは...！！
大通りの方へ行ってしまった。
このままでは一般人にも被害が出るかもしれない。
やむを得ないので拳銃を取り出し足を狙う。
が、逃げる男の向こうに人影が見える。
その人影は、
｢Aっ！！？｣
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彼の一人称は僕、俺どっちでしょう。
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零(プロフ) - ギャグじゃない、ぴえんって、ギャグ大好き過ぎて草ギャグ大好きな人、好きです← (2020年5月8日 4時) (
レス) id: 65b70f381b (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - アオさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。ご心配ありがとうございます。作者、生きてます。更新したのでよかったらまた読んでやってくださいませ。 (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - のんのんさん» お返事が遅くなって申し訳ありません。応援ありがとうございます！中々亀さん更新になってしまうのですが...頑張ります！！ (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
アオ - はじめまして。この作品暫く更新されていませんが、大丈夫ですか？ (2018年5月5日 20時) (レス) id: e874f23264 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - すごくいい話ですね！ 応援してます！ 更新頑張ってください！！ (2017年5月7日 17時) (レス) id: 925f4d298b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ x他1人 | 作成日時：2016年5月5日 17時
