1 新しい店員 安室side ページ2
「え?新しいバイトの人が入るんですか?」
開店前のポアロでエプロンをしていると、
先輩店員である梓さんにそう伝えられた。
「そ!マスターの大学時代の先輩の娘さんでまだ高校生なんだけど、社会勉強のためにアルバイトしたいんだって!」
「なるほど...それは楽しみですね!一体どんな子なんでしょうか?」
「さあ...マスターの話じゃそろそろ来るはずかんだけど...」
などと話していると、喫茶店らしく客が来たことを告げるベルが可愛らしく鳴いた。
「すみません...お店はまだ...」
梓さんがそう言いかける。
「あ、いえ...今日からこちらでバイトのさせていただきます。柊Aと言います。よろしくお願いします!」
茶色の胸にリボンのついた可愛らしいワンピースが似合う高校生らしい女の子がぺこり、とこちらに頭を下げた。
「ああ!あなたが!
丁度あなたのことを話していたのよ。よろしくね、Aちゃん。私は榎本梓。梓でいいから!」
よろしくお願いします、梓さん、と花の咲いたような笑顔を梓さんに向ける彼女。
「僕は安室透と言います。僕もついこの間働き始めたばかりなんですよ!よろしくお願いしますね!」
するとこちらを向いて同じように花の咲いたような笑顔を向けてくれると思ったのだが、
一瞬だけ、ほんの一瞬だけ、冷たい目を向けられたような気がした。
が、すぐにまた花は咲き、よろしくお願いしますね、安室さんと頭を下げてくれた。
さっきのは一体なんだったのだろうか...見間違いか?
「じゃあ!安室さん!Aちゃんに色々教えてあげてね。新人を教育するのは、新人って決まってるから!」
よろしく〜と言いながら梓さんは表の掃除をしに行ってしまった。
彼女の教育をするとなれば、一緒にいることも多くなるだろう。そうすればさっき抱いた不信感もわかるはずだ...それに
どうやら僕はこの笑顔に、参ってしまったようだ。
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零(プロフ) - ギャグじゃない、ぴえんって、ギャグ大好き過ぎて草ギャグ大好きな人、好きです← (2020年5月8日 4時) (レス) id: 65b70f381b (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - アオさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。ご心配ありがとうございます。作者、生きてます。更新したのでよかったらまた読んでやってくださいませ。 (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - のんのんさん» お返事が遅くなって申し訳ありません。応援ありがとうございます!中々亀さん更新になってしまうのですが...頑張ります!! (2019年8月8日 22時) (レス) id: 0b29ddadeb (このIDを非表示/違反報告)
アオ - はじめまして。この作品暫く更新されていませんが、大丈夫ですか? (2018年5月5日 20時) (レス) id: e874f23264 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - すごくいい話ですね! 応援してます! 更新頑張ってください!! (2017年5月7日 17時) (レス) id: 925f4d298b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リリィ x他1人 | 作成日時:2016年5月5日 17時