愛情過多

表裏一体 srr ページ4

簡潔に言う。

俺の彼女はリスカしてる。






俺自身、それを止めようとしていた時期があった。

だが最近になって気付いたことがある。

彼女に傷がつく原因は決まって俺にある、ということだ。

ちょっとそこらのコンビニへから、友人と遠くに旅行に行くまで、理由に違いはあれど、外出した時点で必ず傷が増えている。

彼女は極度の心配性という名の不安症なのだ。








でもそれって裏を返せば、俺のことをそれほどまでに愛してるってことでしょ。

愛するが故の行動ってことでしょ。

彼女はこの方法でしか本当の愛の証明が出来ない。

なら俺がその過程(プロセス)を作ってあげなくちゃね。









「ねぇ………。動き止まってる………」

「あぁ…ごめん」









他人(ゴミ)と身体を重ねることも、最近は何とも思わなくなった。

だって、他でもない彼女の為だから。

それが独りよがりの優しさだと言われるのならそれもまた仕様がないことだ。









「……愛してるよ」









俺のことだけを思って、俺の為だけにそのアトを付けている君のことを。









こんな薄っぺらい紅華なんかよりも、ずっとずっと君に残るアトとしては相応しいよ。




君がそのアトを『何でもないよ』と隠すのなら、俺はその言葉に素直極まりない程に騙されてあげる。



だから、さ。









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もっと自身を傷付けて(俺を愛して)。

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