身長が低くても！マフィアでも！！愛すべし！！！！【中原中也】〜Dead Apple〜

林檎11 ページ12

「A5158の現在地は！！！」

「おたついてんじゃねぇ三品！」

「中也君…おそらく太宰君は既に排除されています、この意味が分かりますね」




手袋を外しながら教授メガネの切羽詰まった声を聴く



「かまいやしねぇよ」

「いいのですか！？報酬である私の命を、貴方はまだ受け取っていない」

「思い上がんなよゴラ…六年前の手前は下っ端の潜入捜査官だ、澁澤の投入に反対しても、聞き入れられなかったんだろ？」



一息吐いて続ける




「こいつぁ奴の戯言だ…太宰のポンツクはあの中にいる、間違いねェ、


一発殴らねェと気がすまねぇんだよ、切るぞ」





言いたいことだけ言い終わってさっさと通信機を切る




でかでかと光る満月を見つめては、外した手袋を宙に投げ捨てる





「間もなく目標地点上空です」

「お前…あんときの嬢か」

「辻村です、本当に行く気ですか？」

「あぁ」

「無理ですよ！！異能力者とて人間です、あれは人知を超えた化け物…過信して戦えば


死にますよ」


笑える話だ




あれが化けもんなら、俺はなんだ


化けもんにはそれと同等の化けもんがお似合いってもんだろ






「そういうのはなぁ…びびって帰っていい理由にはなんねェンだよ」


後で女の息をのむ声が聞こえる





「びびって帰っていい時はどんな時かわかるか？」

「分かりません…」



体勢を低くして機体から飛び降りようとする



「ねぇよ、そんな時は…




あとな、下で待たせてるやつがいるんだ…ただいまの一言くらい言わせてくれてもいいじゃねェか」





叫びながら俺のことを抱きしめてくるあいつの顔を思い出す



俺の帽子に傷つけたら仕事倍にしてやらぁ…






「汝、陰鬱なる汚濁の許容よ…改めて、我を目覚ますことなかれ……！！！」




待ってろよ糞太宰







待ってろよ…A






体に力がみなぎって来るのを感じる



喉の奥から声があふれ出て、自分の体が軽くなる

地面を粉々に粉砕させ、その瓦礫を駆使して龍と向き合う



龍は口から炎の筋を吹き出すが小型のブラックホールで吹き飛ばし、それを龍に投げる


龍も口から炎の塊を吐きだし、二つが衝突してその爆風で吹き飛ばされる





「うううぅぅぅぅぁぁぁああああ！！！！！！」




喉が枯れそうになるほどの大声を上げながら高層ビルをまるまる一棟持ち上げ、龍に叩きつける


最後は、口を開けたすきにビルをねじ込み、龍は自らが放とうとした炎により爆発した





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