祈り ページ18
呆れたようにリッパーがいった
だが特に何かをするわけでもないようだ
私は無事に起死回生を終えてゆらりと立ち上がった
「せっかくだしブラブラしましょうか、初めてでしょうし強いポジションやハッチ等を案内しましょう」
そう言ってリッパーは優雅に歩き出した
いつものように早い速度ではなく私を気遣ってくれたのか、歩幅を合わせてくれている
「リッパー、私教会にいきたい」
「ん?いいですよ。」
教会の中に入り主祭壇の前に立つ
「ここでなにを?」
リッパーが不思議そうに問うてきた
「教会は人を幸せにしてくれる場所かと思って」
「その言い方では誰か幸せにしたい感じですねぇ、誰ですか?」
「無咎さんと必安よ」
「即答ですねぇ、惚気ですか」
へァァとため息をこぼしながら聞いてくる
「惚気じゃないよ、私は恋はしていないはずなの」
「本当に?」
「えぇ、きっと」
一瞬呆れたように見られたような気がしたが、仮面の下の顔なんてわかるわけがないが
「なにか失礼なことを考えた?」
少しムカついてきいてみる
「いえいえ、ただ白黒無常も大変だと思ったわけですよ」
「2人ともきっと私のことは妹としてみているだけよ、でも私の中では大きな存在。
ただ幸せになって欲しいだけ
苦しまずに安らかに、私を幸せにしてくれたから、せめてものお返しと祈り」
「健気ですね、大切にされるのはやはり気持ちの良いことなのでしょうか」
「当たり前よ、大切にされて気持ち悪い人なんてそうそういないわ。
好きに理由がないのと同じよ。
みんな本能的に愛されたいものよ」
祭壇の上を見ながらしみじみと思う
もし私が無咎さんを助けていたら、もし私が必安を止められたのなら
今は別の今になっているはずだ
でもこれでよかったのかもしれない
私話今宵別無事
共俢河誓又山盟
誓を立てるべき場所はここじゃないかもしれないのに
でもこんなことを言うなんて
この詩は昔よく2人に教えられたもの
とても切なくても美しいと思うから好きだったのだ
「もう少し黒無常の気持ちを考えてみてあげたらいいかもしれませんね」
「?無咎さんはなにか隠しているの?」
「あながち間違いではいなでしょう」
そんな意味深な言葉を吐いたリッパー
「あなたにとって1番厄介な相手になるかもしれませんね〜」
面白そうにリッパーはAにむかってつぶやく
当の本人は全く気づいていないようだが
さあ"天敵"はどちらだろうか
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ホウ酸(プロフ) - 芥川ひかりさん» 分かります!!文ストもいいですよ!本当ですか!?直します(( (2020年5月1日 16時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
芥川ひかり - 鬼滅の刃ハマりますよね(///∇///)絵が見られないのです (2020年5月1日 16時) (レス) id: bac74ffd49 (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - humanさん» 本当ですか!?すみません。今週中にどうにかします(´TωT`)もう少々お待ちください (2019年11月25日 18時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
human(プロフ) - 絵が見れない…悲しい (2019年11月24日 23時) (レス) id: 7d0296a444 (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 凜ネコみゃあお??ω??本垢さん» ありがとうございます!!!光栄ですほんとに....全然更新できてないけど新作も頑張りますw (2019年11月4日 10時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ホウ酸 | 作成日時:2019年9月28日 12時