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「本当は中也ちゃんが可愛すぎてめっちゃ帰りたくないけど....」
隣にいる中也ちゃんから目を逸らし、遠くにそびえ立つポートマフィアのビルだったものに目を向ける
「あっちの中也ちゃんが待ってるから、行かなきゃ
ね？」
そういって微笑むと、中也ちゃんは驚いたように目を見開いた
それからフッと笑って、弁当箱に残った最後の卵焼きをとり、私の口に放り込んできた
「ん！？」
「これでも食って、俺を覚えとけよ」
少し悲しそうに笑った中也ちゃん
卵焼きの味は私が好きなしょっぱい塩味の聞いた味だった
◇
「中也ちゃんを覚えるんだったらもっといい方法があるよ」
放課後、そういって連れてこられた中庭
満開の桜の木の下で2人でごろりと転がる
ひらりひらりと上から風に吹かれて桜の花弁が舞い落ちてくる
「きっと私があっちの世界に戻ったら、ここの世界のことは全部忘れる…
だから、形にして残すものが欲しい」
舞い落ちる花弁を拾い上げ、くるくると遊ぶA
「そりゃ無理だろ、消されるのは記憶だけじゃなかったらどうするんだ」
「そう、この世界に関係するものはすべて消えてしまうかもしれない…
中也ちゃん、”頭は覚えていなくても体が覚えてる”ってよく言うでしょ
人を殺したことのある人がどれだけ記憶を失っても、人を殺す感覚を覚えている様に、身に付けていた何かが、ふとなくなってしまったとき、記憶がなくてもきっと違和感は覚えると思うの…」
ひらりひらり
可愛らしいピンク色の花弁は落ちてゆく
「じゃあ、これやるよ」
寝転がっていた体を起こして、首に巻きつくチョーカーを外す
これにはAも驚いたようで、つられて体を起こした
「俺は気づいた時からこいつを付けてた、首に感覚が残ってる
こいつが消えたらいやでも思い出すと思わねェか？」
俺が口角を上げて言うと、Aはなんだか嬉しそうにそれを受け取り、首に巻きつけた
なんだ
なんか、すっげぇ、あちぃ
唐突に目の前の女が、俺のチョーカーを自分の首に嬉しそうに巻きつけるこの女が、とてつもなく愛おしく感じた
「どう？」
付け終わったようで、両手をぱっと離して聞いてくる
それはそれは可愛らしい姿であって
まだ餓鬼の俺は
「当たり前だ、馬鹿」
そういうことしかできなかった
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奏翔 - 続きって書かれますか？更新待ってます！ (2023年3月6日 23時) (
レス) @page22 id: 49dd49021f (このIDを非表示/違反報告)
桜奈(プロフ) - 中也ちゃあああああぁぁぁん！？！？！？！？！？もう好き…えっ…？ホウ酸さんの中也ちゃん(夢主ちゃんのが移った)毎度毎度かっこよすぎません！？！？えっ…可愛いけども…((手前は誰と話しているのだか……もう好きです…これからも頑張ってください!!!!!! (2021年9月6日 18時) (レス) id: dc83ff49fd (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - さうさん» グサッと行ったならめっちゃ嬉しいです！！ありがとうございます！ (2020年12月13日 8時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
さう(プロフ) - 最後のオチが心にこう、グサッと、グサッと来ました！！！好きです！！ (2020年12月12日 20時) (レス) id: 1a87c21f54 (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - ベネさん» ありがとうございます！！ベネさんもお気をつけて (2020年10月9日 15時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ホウ酸 | 作成日時：2020年5月30日 10時
