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推し50 ページ17

ガンガンと痛む頭により目が覚める



「うっ…」

Qの呪いを阻止して町を守った後、酒を飲んだのは覚えている




だがそれからの記憶が全くと言っていいほどねェ




痛む頭をぐりぐりとおしながら上半身を起こすと、隣にAがいないことに気付いた




またランニングか??そう思いながらまだ覚めきっていない頭と千鳥足でキッチンまでとろとろと歩く





なんだ、いるじゃねぇか




今日の朝飯は軽いもんでいいという事を伝える為にキッチンに立っているAに声をかける



「今日はコーヒーだけでいいぜ…」




ガチャんっ!!っと持っていた皿を落とし、びくりとあからさまに肩を震わせるA





「おい…大丈夫か!?」



慌てて駆け寄るってみると破片で切ったのだろうか、彼女の指からは少量の血が出ていた




「血出てんじゃねェか」



そういって傷の深さを確かめようと手に触れたとき瞬間



「っっっ…!!!!」




Aは声にならないような悲鳴を上げて、顔を真っ赤に染めながら







バチンッ




ビンタしてきた





「は?」











「うちの組織だけで、百を超える死者が出ています



癪ですが…

太宰の木偶が呪いを無効化していなければ、この十倍は被害がでていたかと…」



「ボスとして先代に面目がたたないね…


ところで中也君…その頬の手形はどうしたのかね?」

「聞かないでください首領」



ひりひりと痛む右頬には見事な紅葉が咲いている事だろう




亡くなった部下の前でなぜこのような醜態をさらさなければならないのか




あのあと、俺に強烈なビンタをかましたAは、「中也ちゃんの馬鹿!!!」



と、これまた顔を真っ赤に染めながら俺を一通り罵った後、乱暴にコーヒーを入れてそそくさと家を出て行った





「俺何かしましたかねェ…」

「酒は飲んでも飲まれるなってことだねェ…」





なんで首領は酒を飲んだことを知っているのだろう



そう疑問に思っていると、背後の自動ドアが開き、姐さんが傘をたたみながら入ってきた




その後ろには…




「A…」

「紅葉君、A君」

こいつ朝っぱらから出勤せず姐さんのところに行きやがったのか




ムスッと頬を膨らませながら姐さんの後ろに隠れている姿は何とも年相応ではない光景であり、
不覚にも可愛いと思ってしまった俺を殴りたい






「太宰の奴に役立たずの捕虜を置いても世話代が嵩むと探偵社を追い出されましてのぉ…」




(文字数)

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琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» わぁお 真逆の同じ身長w (2020年5月27日 5時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 琥月(こづき)さん» あwちなみに私も同じですwww (2020年5月26日 6時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» そして主人公ちゃんと身長が同じです(笑) (2020年5月25日 21時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 琥月(こづき)さん» 愛を叫ばせてるだけです!!それは嬉しいですねありがとうございます!!!! (2020年5月25日 21時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» 主人公ちゃんのキャラ好きです! (2020年5月25日 21時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホウ酸 | 作成日時:2020年5月19日 18時

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