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推し46 ページ13

「聞き給え敦君…たまには先輩らしい助言でもしよう



自分を憐れむな



自分を憐れめば、人生は終わりなき悪夢だよ」


真剣な声色でそう語りかける


「さぁて、私たちも手段を選んでいる場合ではなくなった…」



先程とはとってかわってふらりとした声でそういいながら太宰さんは再度私の方を向く



「敵がその気なら、こちらもお荷札を切ろう」



そういって私を見つめた目は、限りなく悪に近い色をしていた











姐さんを迎えに行く




それが私に課せられた次の任務



太宰さんとの一件を森さんに報告した翌日の早朝に言い渡された




「紅葉君にあって来なさい」



探偵社にとらえられている姐さんとの面会を果たすことを果たして探偵社は許すのだろうか



「まあ、別に密会をするわけでもないしねぇ…」




そういって私は片手にお菓子とお茶が入ったパックを持ち、探偵社へ向かった






「おや、A…久しいのう」

「姐さん、ご無沙汰しています、相変わらずお綺麗です」




きょろきょろとあたりを見渡すが、誰もいないようだ





「わっぱが来ておったぞ?もう出て行ってしもうたが…」

「あぁ〜、敦君ですか」

「…」




心なしか姐さんの表情が暗い気がする



「鏡花ちゃんのことですか?」



お菓子をカバンから取り出しながら姐さんに問うと、図星だったのかはっと顔を上げた






「のうA…鏡花は幸せになれるじゃろうか…わっちはそれがどうしても気がかりじゃ…


光の世界はよい、闇に生きるものならば必ずしもといっていいほど目がくらむ




じゃが…」


姐さんはそういってまた下を向いてしまう



「私は鏡花ちゃんとあまりかかわったことはわからないから、何も言えないけれど…


鏡花ちゃんはきっと、自分の力で幸せをつかみたがっていると思いますよ」




持って来たお茶を取り出し、カップにこぽこぽと注ぎながら言う




「はい、どうぞ」



湯気の立つ茶を姐さんに差し出すと



彼女は可憐な少女のように微笑んだ




「有難うの…A」








その時ポケットに入れていた携帯が震えだした



「森さんだ…」


通話ボタンをおし、電話を耳に当てる



「もしもし」

『A君、紅葉君とは会えたかね??』

「はい、現在一緒に居ますが…お電話を変わりましょうか??」

『いいや、構わないよ


私が君に伝えたいのは次の作戦についてだ』






電話から漏れる森さんの声が重くなる





『Qが組合にさらわれた』

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琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» わぁお 真逆の同じ身長w (2020年5月27日 5時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 琥月(こづき)さん» あwちなみに私も同じですwww (2020年5月26日 6時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» そして主人公ちゃんと身長が同じです(笑) (2020年5月25日 21時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 琥月(こづき)さん» 愛を叫ばせてるだけです!!それは嬉しいですねありがとうございます!!!! (2020年5月25日 21時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
琥月(こづき)(プロフ) - ホウ酸さん» 主人公ちゃんのキャラ好きです! (2020年5月25日 21時) (レス) id: 28a617331c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホウ酸 | 作成日時:2020年5月19日 18時

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