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藍沢side
患者を乗せていない筈のヘリから無線があった。
内容はAが倒れたという事だった。
「三井、青井の既往歴を本院に問い合わせろ。」
黒田先生が三井先生にそう言った。
「アイツの既往歴は喘息と貧血です!喘息は非アレルギー性のものです!あと、小学生の頃に交通事故に遭い、心挫傷の手術を受けてます!」
気付いたら叫んでいた。
フェロー達もシニア達も驚いていた。
「そうかーステロイド剤用意してくれ。」
俺はヘリポートまで全力で走っていた。
ヘリポートに着くと森本先生がAを抱き抱えて出てくるのが見えた。
「ほんのさっき意識レベル下がった。挿管した方が良い。」
遅れてきたストレッチャーに乗せ、初寮室に急いだ。
さっきまで笑っていた筈の顔は青白くなっていた。
コイツがいなくなってしまう気がして、怖かった…
運ばれてきた患者の親族はこんな気持ち何だろうなと思った。
「発作自体はそこまで大きいものじゃない。だが、久々の発作で体力も削られているだろうからこのまま2日間入院だ。」
「はい…ありがとうございます。」
黒田先生はHCUを後にした。
Aは呼吸器に繋がれたまま目が覚めない。
この姿を見るのは久しぶりだ。
だからこそこんなに胸が痛むのだろうか…
また…コイツは殻に籠ってしまうのだろうか…
冷たくなっている手を握った。
白石side
同期の中でも1つ頭の抜けている藍沢先生と青井先生。
二人がどんな関係なのかは分からない。
藍沢先生、初めて見る位に焦っていた。
青白くなっている青井先生も初めて見た。
心配そうにずっと側にいる藍沢先生も初めて見た。
同期なのに…医者なのに…私には何も出来ないのか…
改めて自分の無力さを知った。
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本ニャン(プロフ) - シロップさん» 物語の中身としてはあまり気にせず思いきって書くことがポイントです!気にしすぎるとかえって書きたい事が書けませんからね。あとは他の作品を読んでいいと思った事はどんどん真似しましょう!たくさん書くことが一番良いです!参考にしてもらえたら嬉しいです(*^^*)っ (2018年7月14日 18時) (レス) id: 5208eaeae5 (このIDを非表示/違反報告)
シロップ(プロフ) - 本ニャンさん» 作品を書く時のコツとポイントを教えてくださいませんか? (2018年7月14日 8時) (レス) id: a9e4616003 (このIDを非表示/違反報告)
本ニャン(プロフ) - ルビーさん» はい!何時でもコメントしてくださいね!応援してます! (2018年6月15日 23時) (レス) id: 5208eaeae5 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー(プロフ) - いえ!またアドバイスしてもらってもよろしいでしょうか? (2018年6月15日 23時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
本ニャン(プロフ) - ルビーさん» そう簡単な事ではないですが、勇気を出すことも大切だと思います!違反を受けてしまった場合は素直に削除するしかありませんけどね。この拙い言葉でルビーさんが勇気を出してくれれば私は嬉しいです!生意気ですみませんm(__)m (2018年6月15日 22時) (レス) id: 5208eaeae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:本ニャン | 作成日時:2018年5月11日 7時