RKRN 継母の遺書は何処へ

忍者 ページ6

この生活が始まり、早くも２ヶ月

もう梅雨入りの季節だ

「当分、洗濯物は外に干せないな…」

部屋の湿気に嫌気がさす

「だから半助、洗濯物最小限にしてね」

「分かった」

半助も徐々に落ち着いていき、今では少し余裕がある

茶の間でゆったり考え事をしていると…

「ねぇ！A、これ貸して」

思わず飲んでいたお茶を吹き出した

「ゴホッ！
そんなものどこで見つけたわけ！？」

半助が持っていたものとは、隠していたはずの軍師についての書物

「Aが使ってる貯蔵庫から、他にも沢山あった。なんか臭かったけど…」

きっと薬品の匂いだろう

「えぇ！？」

自分の不用心に呆れる

「ねぇ、Aは、忍者なの？」

トドメをさされた

そこまで証拠を見られてしまえばいいわけもできない

「そうだよ、私は忍者
でもね、半助、絶対にバラしたらダメだよ」

あくまに冷静に対処する

「私に忍術を教えてくれるならバラさない」

「は？」

半助はAが思っていたよりも頭が良かった

「本気だよ」

「はぁ…ごめん、これは全部私が悪かったよ」

半助に目線を会わせる

「半助、なんで忍者になりたいの？」

「それは、父上と母上の仇を取るため！」

その言葉に、胸がズキズキと痛む

「例え、どんな結果になろうとも？」

「うん」

どうやら本気のようだ

「分かった…けど、復讐ばかりに気を取られてたら、ろくな人生にならないよ」


半助は、その言葉の意味が、まだ分からなかった

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