RKRN 継母の遺書は何処へ

決戦 ページ27

『３月９日

ーーーーー…』

「A？」

パタリと日記をしめる

「どうしたの？半助」

「いや、何してるのかな、て…」

「薬品の注文表を確認してただけ

晩ご飯にしよう」

Aは、この幸せを噛みしめていた




「火が！火が放たれたぞ!!」

「こっちもだ！」

外がどんどん騒がしくなる

「こっちには、軍が！」

街はパニックに

「半助、先に逃げてな」

「え!?Aは！」

真っ黒な忍び装束に着替え、忍び刀を持つ

「私はやらないといけないことがあるなら」

「待って！A！一緒に逃げよう！」

裾を持ち、行くな、と訴える

「それじゃ、あの河川敷で待ってて、夏に花火した」

取りあえず、この場から離さなくては

「絶対くる!?」

「絶対行く」

無理矢理納得させ、河川敷へ向かわせる




「こんな大規模に攻める必要、あります？」

自宅の屋根の上に、あの側近が

「これは見せしめだ、他の貴族への、な」

見せしめ…

「こんな大胆な…

そもそも、なんで土井家に執着を？」

「大地主である土井家一族皆殺し、そうすれば、こちらの評判は上がる」

「へぇ〜…
半助は殺させない、何故なら、私の“宝”だから」

その黒い目で睨み付ける

「戯け」

忍び刀をお互いに抜き

戦闘へ

「動きが鈍い、刀の振りが甘い」

「っ！すみませんね〜
私、剣士ではなく忍者なのでっ！」

腹を蹴る

「グッ…！」

腹を抱える

「おのれっ！」

「負け犬の嘆き声は醜いですよ」

刀を滅茶苦茶に振り回す

「足場が悪いのを利用したようですが、生憎、屋根の上での戦闘はなれているモノで」

「ならば、これでどうだ！」

私の足元の瓦を器用に落とした

「しまっ…！」

刀が降りかかってくるのを両手で夾むようにで止める

「いてっ…」

少し失敗して手を切る

体制を立て直し、懐から鳥の子を出す

「これはっ！」

「ただの鳥の子ではありません、火薬と油を混ぜ合わせたものです」

夢中で戦闘しているうちに、火がどんどん回ってきていた

「これで、身動きがとれませんね」

「何故！こんな物を！」

「簡単ですよ、街を潰す簡単な方法

それは焼くことです。ならば、それを逆に取ればこうなります」

急いで河川敷に走る

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