RKRN 継母の遺書は何処へ

惨事 ページ18

「Aなんか…Aなんか…!!!」

裏切られた

そう、半助は思った

最初は、ただただ暴力的で恐ろしい、そう思ってた

けれど、時がたつにつれて第二の母親になっていた



半助は気付いていない

後ろにある陰に

「うわぁっ!!!」

何者かが半助の前に突然現れ、しりもちをつく

そして、刀を振り上げる

暗さに目が慣れていない半助は、 何がなんだか分かっていない

「半助！」

急に誰かに抱きかかわれる

「血迷ったか、大川A」

「A…？」

半助を庇ったのは、Aだった

「血迷ってなんかない、自分の子を庇うのに、迷いも戸惑いもあるものか！」

Aの黒い目が影を睨む

「大男でさえも尻に敷くお前が、この餓鬼１人になぜ真剣になる
お前はもっと、高見を目指すべきだ」

もう一度刀を構える

それと同時に、懐から手裏剣を出す

「ウグッ…!!!」

「イッ…！」

互いのうめき声がする

影は手を抑え

「１ヶ月、餓鬼を渡すためのゆうよを与えよう
そうなることはありえんが、渡さなければこの京の都を破壊し、街もろとも消してやる
よく考えろ」

「命耐えようとも、子は渡さぬ!!!」

気配は消えた


「半助、怪我はない？」

「うん…」

無傷だと確認する

「でも…でも！Aが！」

背中は血で滲んでいた

「これくらい軽いよ」

泣きそうな半助の頭を撫でる

「さ、家に帰ろう」

できるだけ笑顔である事を心がけた

不安→←真実

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