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厳しかった日差しも和らぎ、時折吹く肌寒い風が体温を奪い茶色く変色した葉を石畳の上へ落とす。
街ゆく人々の服装も淡く涼し気なものから温かみのある暖色系の色のものへ変わった。
もうすっかり秋である。
A｢わ、ねぇ見てメローネ、秋のドルチェだって。もうそんな季節かー｣
仲良くメニューを眺める二人。
今年のこのトラットリアの秋には新しいメニューが5つ期間限定で追加されているらしく、いろいろなものを注文するようになったAは新しい料理の説明書きを見ては嬉しそうに美味しそうだ、だの気になるだのとニコニコと喋っている。
A｢迷うね、どれも本当に美味しそう。いっそ全部食べちゃいたいくらいだわ｣
ﾒﾛ｢おいおい、たくさん食べるのは君の勝手だが太るのはやめてくれよ｣
A｢太るとベイビィに何か支障でも出るの？｣
ﾒﾛ｢いや、別に何もないとは思うが オレの気分がのらない｣
A｢…あ、そう｣
なんだか真剣に聞いて損した。
好きな人とはいえ、女性の体型をとやかく言うのはどうなんだろうか。
呆れた表情で彼の顔を正面から見つめる。
しかし、いくらメローネの先程の発言が失礼で個性を尊重する現代では非難されるべき言葉だとしても、Aにとっては貴重な彼の異性のタイプについての情報。
頭の片隅にこびりついて離れることはなく、それを意識した行動をとってしまうのが乙女というものだろう。
太ることは絶対に許されない。
しかし秋は美味しいものが多すぎる。
生きていてこんなにも三大欲求の一つである食欲が恨めしく思ったことはあっただろうか。
A｢ぁ、きのこ。きのこならヘルシーで太りにくいわよね。私きのこのパスタにするわ｣
ﾒﾛ｢へぇ君きのこ大丈夫な人なんだ。いや別に悪い意味じゃあないんだ。ただダメな人も多い食べ物だし、ちょっと意外だなって｣
A｢美味しいじゃない、きのこ。メローネは？｣
ﾒﾛ｢まぁ、好きじゃないかな。食わず嫌いなんだろうけど｣
A｢ぇえ勿体ない…｣
メニューも無事に決まり、ウェイトレスを呼んでオーダーをする。
きのこ、きのこね。
ふーん、メローネはきのこを食べたことがないんだ。
なんだか好きそうな顔をしているようにも見えるし、見方によっては苦手そうな顔もしている…。
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寝子 - そうだった…。この小説ﾀ ﾋネタなんだった…。油断してました。今まで読んだメローネ夢の中で最高の小説です。ありがとう。 (8月8日 22時) (
レス) @page48 id: e527a68e96 (このIDを非表示/違反報告)
えすめ(プロフ) - はじめまして！この作品を最後まで読ましてもらいました本当に有意義な時間を過ごせたような気がします。ありがとうございました (2023年3月13日 8時) (レス) @page48 id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
ななちき - 初見です。これ見て泣いてしまった…素敵な夢小説を無料で見れてとても嬉しかったです。ありがとうございました。 (2022年8月13日 16時) (レス) @page49 id: b8d74a9374 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木(プロフ) - 鳴々さん» はじめまして、こちらこそ最後まで読んでいただきとても嬉しいです！わざわざコメントまでありがとうございました。 (2020年10月5日 22時) (レス) id: 73a3f062ce (このIDを非表示/違反報告)
鳴々(プロフ) - 初めて夢小説を見て泣きました、素晴らしい作品をありがとうございます……。 (2020年9月28日 0時) (レス) id: 4f23e7a07e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴木 | 作成日時：2019年5月13日 22時
