過去編20 ページ43
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芥川兄妹の世話をするようになってから
｢Aさん、これは何と読むんですか？｣
銀ちゃんに滅茶苦茶懐かれた
｢ん…これは、りゅうだね
龍之介の名前にも同じ文字が入ってる｣
｢Aさんは私と兄の名前を書けるのですか？｣
ペンでささっと、二人分の名前を書く
｢銀ちゃんにはまだ難しいと思うよ？
上があくたがわりゅうのすけ、下があくたがわぎん｣
｢私もAさんみたいになれますか？｣
すぐになれるよ、と微笑み
｢さ、夕飯の支度をしよう？龍之介もそろそろ帰ってくるんじゃないかな？｣
私は立ち上がり台所へ向かう
夕飯を作りながら、龍之介の帰りを待つ
｢っと、銀ちゃん危ないから刃物には気をつけてね｣
｢はい！｣
ぎこちない手付きで握る包丁
｢えっと…持ち方が違う、かな？｣
完全に逆手の危ない持ち方をしていた
｢私の真似をしてみて？そう、｣
人参を前に悪戦苦闘する銀ちゃんに微笑みを向ければ…
｢痛っ！｣
手を切った…うん、まあ、想定内ですよ
｢大丈夫？手、出して｣
怒られると思ったのか怖がりながら、手を出した
｢異能力ー空蝉ー｣
淡い光が傷口を包み、傷は消えた
しかし、私の左手の人差し指はじんじんと熱を持つ痛みを訴えた
｢もう、大丈夫でしょう？怪我には気をつけてね｣
｢すごい…Aさんは何でもできるんですね！｣
そんなことないよ、と笑う
傷も無ければ、血も流れない…それでも痛みだけが確かにあって
…或る人は私の異能を良い異能だと言った
『人の痛みがわかる良い異能だなA』
泣き止まない、私の頭を撫でて言ったその一言がずっと忘れららない
織田さん、貴方は…優しい人です
｢ただいま…｣
小さな声で龍之介が帰ってきた
｢兄さん！おかえりなさい
っ…兄さん？兄さん！！｣
｢龍之介！？｣
玄関に倒れ込む龍之介の肩を叩く、
口の端から血を流し苦しそうに顔を歪める龍之介はあまりに辛そうで
この怪我を治したら、私は平常心を保って平気な演技をできるのだろうか？
｢Aさん！お願いですっ…兄さんを助けて！｣
｢クソッ…
異能力ー空蝉ー｣
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- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
文学小説
地獄変
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リミ別垢(プロフ) - もみ〜さん» ご指摘ありがとうございます！理科の授業で丁度ヘクトパスカルをやっていて、私の勘違いでした！訂正してきます！本当にありがとうございます。 (2017年3月30日 16時) (
レス) id: 6b87346db9 (このIDを非表示/違反報告)
もみ〜 - このお話すごくおもしろいです！！ 一つ気になったことがあったのですが中也さんの異能力は触れたものの重力のベクトルと強さを操ることだったと思います…長文すみません (2017年3月29日 21時) (レス) id: 6f8c0f8013 (このIDを非表示/違反報告)
レイン (白桜)(プロフ) - リミさん» 本当に書いたら教えて下さい(真顔←そこは勇気を出してガン見しなくては！こんなきかい滅多にありませんよ！！←←← (2016年11月23日 0時) (レス) id: 4063e4f45f (このIDを非表示/違反報告)
リミ(プロフ) - レイン (白桜)さん» もう、犬に追いかけられる太宰さんを小説で書きたいですよwww縁側でぬくぬくしながら僕君の横顔を直視する勇気なんてないからチラ見したい… (2016年11月22日 2時) (レス) id: 7dfa86c186 (このIDを非表示/違反報告)
レイン (白桜)(プロフ) - リミさん» ムフフって何ですかwww笑いですかwwその意見に同意致します！！弱気な太宰さんとか…直視出来ないですねw縁側のお茶ですか！それ良いですね！(*^^*) (2016年11月22日 0時) (レス) id: 4063e4f45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リミ x他3人 | 作成日時：2016年7月10日 0時
