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見張り班である平は、一つ目の陽動班の元にいた。
集まったのは、五年ろ組不破雷蔵・五年ろ組鉢屋三郎・四年は組斉藤タカ丸・三年い組浦風藤内だった。
平「作戦の伝達です。陽動班は各市にて、忍術学園のAを探しているという噂を流してください。しばらく待機したのち、Aのことを訪ねてくる者がいたら追跡。共通の台詞は「ここら辺でAという子供を探しているんだ。」と「A？…あぁ、何人か聞かれたよ。そういえば、敵の本拠地がわかったとか言っていたなぁ…」…以上です。」
不破「たしかに、聞き届けたり。」
平「では、私は次の班に…」
作戦を伝えると、平は次の陽動班の元へと向かった。
不破「三郎、聞いてた？」
鉢屋「バッチリだ。噂を流す時はこのままの姿、待機中は優しそうなご老人にでも化けよう。」
不破「頼むね。タカ丸さんは髪結い露店を開いて、女性メインで頼みます。」
斉藤「任せて！」
不破「浦風はいろんなお店を回って、おしゃべり好きな人に噂を流そう。」
浦風「頑張ります！」
不破にいつもの迷い癖はなく、テキパキと指示を出していた。
鉢屋「雷蔵…ちょっと怒ってる？」
不破「……めっちゃくちゃ怒ってるよ。よくも僕らのAを攫ったな…てね。」
不破はニヤリと笑った。
さながら中在家のようだった。
不破「…Aは自分より他人を優先にする。だから今度は僕たちが、Aを助けるんだ！」
自分の言葉に、不破は何度も頷いた。
鉢屋「俺もAには本のことでたくさん助けられた。なんとしても、Aの手がかりを見つけるぞ。」
浦風「Aはいつだって僕の予習に付き合ってくれます。そんな優しいAを、傷つけたくはありません！」
斉藤「初めて図書室に行った時、声をかけてくれたのはAくんだった。彼は僕を見かけるたびに、笑顔で挨拶してくれた。誰にもAくんの笑顔を消させたりはしない！」
不破「いくぞっ！」
他三人「「「おーっ！」」」
ラッキーデザート
ババロア
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作者名：屋 | 作成日時：2018年1月23日 19時
