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その頃、三年生は揉めていた。
富松「Aが狙われていたって、なんで俺たちに言わなかったんだよ！」
伊賀崎「僕だって昨日知ったんだ！夜遅かったし…泣いているAを、一人にできるわけないだろっ！」
富松「！？…わりぃ…」
珍しく声を荒げて反論する伊賀崎に、三年生は驚いていた。
浦風「とにかく、数馬は保健委員会だから後から合流だね。」
三反田「うん、そうだね。行ってくる！」
三反田も保健室へ向かった。
富松「三之助！左門！お前らと俺は同じ班だとよ。紐、絶対解くなよ！」
次屋「おう！」
神崎「わかった！」
班へと移動しようとした富松は、足を止め伊賀崎へ振り向いた。
富松「孫兵、Aのこと頼んだぞ…あいつはお前のことを…」
伊賀崎「？」
中在家「伊賀崎、お前はA救出班だ…」
富松「うわっ！？」
いつのまにか伊賀崎の隣には、中在家がいた。
伊賀崎「中在家先輩…」
中在家は笑顔を浮かべている。
怒っているのだ。
中在家「……もそもそ。」
摂津「我々は、Aがいまどこにいるかを探る。よろしく頼むぞ…生物委員会二名。」
中在家の声を、摂津が伝えた。
伊賀崎「二名？…あっ！」
竹谷「俺のことだよ、孫兵。」
中在家の後ろから、竹谷が顔を出した。
摂津「A先輩救出班は、六年ろ組中在家長次先輩・五年ろ組竹谷八左ヱ門先輩・三年い組伊賀崎孫兵先輩・一年は組摂津きり丸です！」
摂津に呼ばれた全員は、顔を上げ目を合わせた。
伊賀崎「不破先輩がいないのは意外ですね…」
竹谷「雷蔵は今回陽動班だ。」
中在家「私が必死に頼んだ。鉢屋との連携で、敵をひれ伏させてこいと…」
伊賀崎「な…なるほど……他の図書委員会はどうされたのですか？」
摂津「それも中在家先輩が説得しました。二年ろ組の能勢久作先輩と一年ろ組二ノ坪怪士丸はからくり解読班にいます。図書室の本を利用するために。」
伊賀崎「なるほど。」
中在家「とにかく、Aの足取りを追うぞ。」
A救出班「「「はい！」」」
ラッキーデザート
ババロア
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作者名：屋 | 作成日時：2018年1月23日 19時
