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Aはいつもより早く起きた。
目は赤く充血し、疲れ切った表情をしている。
とりあえず目元を冷やすついでに顔を洗おうと、いつも通り井戸に向かう。
A「…………あ。」
しかし、井戸には先客がいた。
A「……きり丸くん。」
摂津「っ!?…A先輩っ……おはようございます。」
A「おはよう。随分早いんだね。」
摂津は気まずそうに、井戸前から退いた。
Aは井戸水をあげ、顔を洗った。
A「…………っ…」
Aは顔を拭いて摂津を見ると、顔を歪めて泣き出した。
摂津「っ!?違う!A先輩は悪くない!昨日は俺が勝手にk「っ!?、避けてきり丸くん!」っ!?なっなんだこれ!?」
摂津がAの事を止めようとした時、すごいスピードで捕獲ネットが飛んできた。
いきなりの光景に、摂津は避けることができなかった。
捕獲ネットの中では、摂津が暴れている。
摂津「うっ…紐に金属が混ざってて、切れない…」
A「誰だ!こんな酷いとこする奴は!姿を見せろ!」
Aが叫んだ。
すると木の陰から、一人の男が現れた。
A「……お前、まさか………」
男「A…君に用のあるものだ。」
男はそういうと、片腕をきり丸に向けた。
A「暗器か!?」
Aは身近にあった木の枝を拾って、苦無のように構えた。
摂津「A先輩!」
男「うるさい!小僧は黙っていろ!……AA…お前の暗記力を利用したいんだ。大人しくついてくれば、その小僧は五体満足で返してやろう。もし逆らうならば…」
男は上げた腕に、手を添えた。
摂津「ダメだA先輩!」
A「っ…………わかった、行こう。」
Aは枝を捨て、寝間着の紐をぎゅっと締めた。
摂津「ダメだっ!そいつについて行ったら…」
A「きり丸くん!静かに!」
摂津「A先輩…」
Aはきり丸に振り返り、そっと微笑んだ。
A「さようなら…孫兵くんによろしくね。」
男「……行くぞ」
男は子供サイズの服を、Aに投げつけた。
A「……わかりました。」
Aはその場で寝間着を脱ぎ、渡された服に着替えた。
男「来い!」
男はAの手を掴み、引っ張り歩いた。
A「くっ…」
Aは引っ張られるまま、男の後をついて行った。
摂津「A先輩……っ……」
摂津は涙を流しながら、身近にあった石を拾った。
摂津「くそっ!くそっ!くそっ!」
摂津は勢い任せに、紐に石を擦り合わせた。
摂津「早くっ…早く誰かに伝えなきゃ!」

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設定タグ:忍たま , 伊賀崎孫兵 , 完結   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作成日時:2018年1月23日 19時

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