【オリジナル】世界一綺麗なきみの話 (ページ1)

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享年5とか無理ページ1

思わぬ副産物と言うかなんというか、私の頭部を襲った衝撃と痛みは、私の脳内に眠っていたらしい前世の記憶とかいうものを蘇らせたようだった。
脳震盪を確信するレベルの痛み、しかもその直後に怒涛のごとく流れ込む記憶…………正直死ぬのかなって思った。

まだ5歳の自分の子供が死ぬなんて、父さんと母さんはすげえショック受けるだろうなぁ…悲しまないで、なんて無理な話だけど。本当に不甲斐ない娘でごめんね…………

てな感じで手放しかけた筈の私の意識さんですが、つい2秒前くらいに光の速さで戻ってきました。原因はおそらく私の顔を覗き込む天使様かと。

「大丈夫………ですか？」

そう、天使様。

まさに青天の霹靂、私の目の前には今しがた天から降ってきた(物理)な天使様がいて、ちょうど私の顔を覗き込んでいる。

柔らかく垂れる前髪の下から覗くのは、長い睫毛に縁取られたアーモンド型の瞳。アクアマリンの宝石みたいなそれが２つ、深く淡い光を湛えているのを、私は吸付けられたかのように見つめていた。

__この先何度だって、私は飽きることなくこの瞳に見惚れんだろうなぁ…なんてぼんやりと考えながら。

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