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普段は着ないようなお洒落な服を身に纏い、敷居の高そうな落ち着いた雰囲気のレストランは、椅子に座っているだけでもその雰囲気に圧倒されそうになる。



目の前に座っている鉄朗もビシッとスーツを着こなしていて、プロポーズという予告をされている事も目に映るもの全てが刺激的でドキドキと落ち着かない。




高層階から見える東京の夜景はキラキラと輝いていて思わず見惚れてしまう。




食後の紅茶を飲みながら未だにうるさい心臓の音。


「…Aちゃん」


名前を呼ばれただけでもビクッと肩が跳ね、顔に熱が集まる。



そんな様子の私をくすりと笑った鉄朗は、普段と変わらない口調と雰囲気。
プロポーズをするって鉄朗から言われたけど、その言葉を言う鉄朗は緊張しないのだろうか。



だけど、スーツのポケットから白くて小さな箱を取り出した鉄朗の手が僅かに震えているのが見えて、私と同じように緊張しているんだと思えば安心した。



小さく深呼吸をした鉄朗が目を細め口角を上げながらゆっくりと口を開く。

その一挙一動から目が離せない。
いや、離せないのではなくこの目に全てを映したい。



「Aちゃん、俺と結婚してください」


そのシンプルな言葉と同時に小さな白い箱からキラリと光る宝石が鉄朗の手によって私の指にするりとはめられる。


左手薬指にキラキラと光るダイヤの指輪。
私の目には涙が溢れて、指輪も鉄朗の事も目に焼き付けたいのに滲んで視界がぼやける。



『はいっ…!
鉄朗と結婚…したいです』


嬉し涙が頬を伝って零れ落ちた私の事を「可愛い」と愛おしそうに目を細めた鉄朗と目が合い、涙でアイメイクは崩れているだろうし、いつの日かの時と同じようにきっとブサイクなはず。


それでも鉄朗はそんな私を可愛いと言ってくれて、何度も言われているはずの好きや可愛いという言葉に相変わらず照れてしまう。

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設定タグ:ハイキュー , 黒尾鉄朗 , 音駒高校   
作品ジャンル:恋愛
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おむらいす(プロフ) - 黒瀬さん» 嬉しすぎるコメントありがとうございます=͟͟͞͞♡かっこいいクロになれて良かったです!笑またいつでも遊びに来てください♡ (2022年10月9日 10時) (レス) id: def19ab9bc (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 最高すぎてもうなんですかこれ……クロくんがもうかっこよくて、かっこよすぎて、しにそうでした。語彙力なくてごめんなさい。この作品に出会えたこと、本当に幸せです!おむらいす様に感謝! (2022年10月8日 19時) (レス) @page48 id: 59e036be23 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おむらいす | 作成日時:2022年4月5日 20時

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